海南省の古い漁村が海辺リゾートに再生 シェンチョン村の新しい一歩
中国・海南省の古い漁村が、歴史ある街並みを生かした海辺リゾートとして生まれ変わりました。国際ニュースとしても、地域の文化遺産と観光の両立を考えるヒントになる動きです。
海南省・シェンチョン村に新リゾートが誕生
2025年12月、海南省儋州市のシェンチョン村にあるシェンチョン・コースタルリゾートが、今月、初めて観光客を迎えました。ここはもともと、漁業で栄えながらも近年は人口減少が進み、48世帯だけが残る寂れた漁港となっていた地域です。
今回のプロジェクトでは、この古い漁村がもつ文化的・歴史的な価値を生かしながら、海辺の観光拠点として再生させることが目指されました。
400年の歴史と火山石の家を生かした再生
シェンチョン村は、およそ400年の歴史をもつ漁村として知られています。村内には、今も多くの伝統的な家屋が残されており、その多くが火山石で造られた独特の建物です。
今回の再生では、こうした建物を壊して建て替えるのではなく、保存と修復を行いながら、現代の観光客も利用しやすい空間へと整えていることがポイントです。
- 長い歴史を持つ漁村としての景観を維持
- 火山石の家屋など、地域ならではの建築を保存
- 文化遺産としての魅力と観光施設としての機能を両立
「古いものを残しながら、新しい使い方を与える」という発想は、各地の地域再生にも通じるアプローチといえます。
民宿・カフェ・マリンスポーツでにぎわい創出
シェンチョン・コースタルリゾートには、観光客が滞在しやすいよう、さまざまな施設が整えられています。
- 伝統家屋を活用した民宿(ホームステイ)
- ゆったりとくつろげるカフェ
- パドルボードやカヤックを楽しめる海辺のクラブ
特に、パドルボードやカヤックといったアクティビティは、海と近接した漁村の地の利を生かしたもので、若い世代の観光客にも訴求しやすい内容です。民宿とカフェは、村の生活の雰囲気を感じながら滞在できる点が特徴で、いわゆる「暮らすように旅する」体験に近いスタイルを提供します。
地域の記憶をどう観光につなげるか
この事例は、国際ニュースとして見ても、いくつかの興味深いポイントがあります。
- 過疎化が進んだ漁村を、文化と観光で再生しようとする試みであること
- 歴史ある建物を「残す」だけでなく、「使い続ける」形で保存していること
- 海辺のアクティビティと昔ながらの集落景観を組み合わせ、新しい魅力を生み出していること
観光開発というと、大規模なホテルや商業施設の建設をイメージしがちですが、シェンチョン村のように、もともとの街並みや生活文化を核にした小規模・分散型のリゾートは、世界的にも注目されつつあるスタイルです。
私たちが考えたい視点
シェンチョン・コースタルリゾートの動きは、日本を含む他の地域にとっても示唆があります。記事を読む私たちが考えられるポイントとしては、次のようなものがあるでしょう。
- 観光客が増えることで、地域の暮らしや文化をどう守っていくか
- 古い建物を壊さずに活用するために、どのような工夫が必要か
- 地元の人々にとっても、観光が負担ではなく「誇り」や「収入源」になっているか
海南省の小さな漁村で始まったこの取り組みは、観光と地域再生、そして文化遺産の保護をどのように両立させていくのかという、より広いテーマにつながっています。スマートフォンでニュースを追う私たちにとっても、SNSで共有しながら議論したくなるトピックではないでしょうか。
Reference(s):
Ancient fishing village in Hainan revived into coastal resort
cgtn.com








