APEC Stories:カナダのメープルが映す自然と産業
2025年10月31日から11月1日にかけて、韓国の慶州でAPEC Economic Leaders' Meeting(APEC首脳会議)が開催されました。アジア太平洋地域の経済協力に視線が集まるなか、国際メディアCGTNは「APEC Stories」シリーズを通じて、APECの21のメンバー経済体の協力と文化を映像で紹介しています。本記事では、その一つとして取り上げられた「メープルの国」カナダに注目し、メープルリーフが語る自然と産業の物語を見ていきます。
APECとカナダ:ストーリーでつながる経済と文化
APEC(アジア太平洋経済協力)は、21のメンバー経済体から成る地域協力の場です。「APEC Stories」は、その多様なメンバーの姿を、風景や人びとの暮らしを通じて伝えるシリーズとして位置づけられています。カナダ編では、国の象徴であるメープルリーフと、紅葉やメープルシロップをめぐるストーリーが取り上げられています。
国の象徴としてのメープルリーフ
カナダでは、メープルリーフ(カエデの葉)は最も象徴的な国のシンボルとされています。そのデザインは、国旗や紙幣、企業ロゴ、さまざまなお土産品など、日常のあらゆる場面に登場します。カナダという国名を聞いて、多くの人が真っ先に赤いメープルリーフを思い浮かべるのも不思議ではありません。
- 国旗に描かれたメープルリーフ
- 紙幣など通貨のデザイン
- 企業のロゴマーク
- 観光地の土産物やグッズ
秋は、そんなメープルリーフの美しさを堪能するベストシーズンです。広大なカエデの森が一斉に色づき、国全体が鮮やかな赤と金色の「海」に変わります。有名な観光ルートであるメープルリーフ・トレイルは、壮大な紅葉を楽しみたい旅行好きにとって、人気の高い旅先となっています。
甘くて大きなビジネス:メープルシロップ産業
メープルシロップは、カエデの樹液から作られるカナダの代表的な特産品であり、同国の重要な産業の一つでもあります。その生産量は、天候や収穫量といった自然条件に大きく影響を受けます。
2024年は記録的な収穫に
カナダ統計局によると、カナダのメープル生産者が2024年に収穫したメープルシロップは1,990万ガロンに達し、2023年と比べて91.3%の増加となりました。好ましい気象条件と収量の向上が重なり、記録的な収穫となったとされています。
- 2024年の収穫量:1,990万ガロン
- 2023年比:91.3%増
- 要因:好天と収量の増加
紅葉とシロップが教えてくれること
メープルリーフの物語は、一枚の葉が単なる自然の風景にとどまらず、観光や一次産業など複数の分野と結びついていることを示しています。紅葉シーズンの景観は旅行者を引きつけ、メープルシロップの生産は自然条件と経済活動の関係を映し出しています。
- 紅葉の景観が、旅行愛好家を惹きつける観光資源になっている
- 天候と収量の変化が、メープルシロップ産業の収益に直結する
- 国のシンボルが、ブランドとして国内外にイメージを発信している
アジア太平洋で共有したい視点
APECのような地域協力の場では、貿易や投資といった数字だけでなく、各メンバーの文化や自然環境に根ざしたストーリーも重要になってきます。カナダのメープルリーフは、自然を守りながら観光や産業をどう育てるかという問いを、アジア太平洋の国・地域全体に投げかけています。
スマートフォン一つで世界のニュースや風景に触れられるいま、自分の暮らす地域にはどんな「象徴」があり、それがどのように経済や社会と結びついているのかを考えてみることは、APECの議論を自分ごととして捉える一歩にもなりそうです。
Reference(s):
APEC Stories: Maple leaf – A symbol of Canada and its natural beauty
cgtn.com








