北京が夜景スポット14カ所を計画 歴史遺産とスカイラインを一望する新名所へ
中国の首都・北京が、夜の景色を楽しめる14カ所のビュースポットを都市計画として整備する方針を打ち出しました。歴史的建造物や無形文化遺産と、現代的なスカイラインを一体的に見せる試みとして注目されています。
都市照明計画の一環として進む夜景づくり
北京市は現在、第15次五カ年計画の都市照明開発プログラムの一環として、夜間に首都の景観を楽しめる14カ所のスポットを地図上で明確に位置づける計画です。単に建物をライトアップするだけでなく、人々がどこから夜景を眺めるかという視点まで含めてデザインしようとしています。
この計画によって、市民や観光客が夜の時間帯に安心して街歩きを楽しみ、北京の歴史と現代性を同時に体験できるようにすることが狙いとみられます。
北京中軸線に沿って文化と歴史を照らす
今回の夜景スポットは、多くが北京の中軸線周辺に集中的に設定される予定です。中軸線とは、古くから都づくりの中心となってきた南北方向の象徴的なラインで、歴史的な建造物や無形文化遺産が連なっています。
計画では、この中軸線に沿って、文化遺産と都市景観の両方を楽しめるビューポイントが選ばれます。伝統的な街並みと現代の高層ビル、その両方が夜の光の中でどのように立ち現れるのかが、大きな見どころになりそうです。
具体的に示された4つの主要ビューポイント
14カ所のうち、現時点で方向性が示されているのは次の4地点です。
- 景山公園から中軸線を北向きに眺める地点
- 鼓楼から中軸線を見渡す地点
- 什刹海景区から鼓楼を望む地点
- 永定門門楼付近から中軸線を北へ見通す地点
いずれも、北京の歴史を象徴するスポットです。日中でも人気の観光地ですが、夜景スポットとしての役割が明確になることで、夜の過ごし方の選択肢が増える可能性があります。
スカイラインと現代建築も主役に
今回選ばれる夜景スポットの多くは、首都としての北京のスカイラインや、現代的な都市建築の魅力が映える場所でもあります。歴史的建造物だけでなく、高層ビルや新しいランドマークを含めた都市のシルエットを、夜の光で強調する狙いがあります。
伝統的な屋根瓦のラインと、ガラス張りの高層ビルが同じ視界に収まることで、古都と現代都市という二つの顔を持つ北京の姿が、より立体的に浮かび上がります。
なぜ今、夜景と都市計画なのか
北京の取り組みは、単なる観光向けのライトアップにとどまりません。夜の景観を都市計画の一部として位置づけることで、いくつかの効果が期待できます。
- 観光や夜間の経済活動を後押しし、街に適度なにぎわいを生む
- 無形文化遺産や歴史的建造物を、夜の時間帯にも分かりやすく伝える
- 市民が仕事帰りや週末の夜に、身近な場所でリフレッシュできる
照明は強すぎても弱すぎても問題があり、環境や景観への配慮が欠かせません。北京が中軸線や歴史的ランドマークを軸にスポットを限定している点は、バランスを重視したアプローチともいえます。
日本の都市にとっての示唆
日本でも、駅前のイルミネーションや河川沿いのライトアップなど、夜の景観づくりは各地で進んでいます。ただし、視点場を含めて都市スケールで計画的に設計する例は、まだ限定的です。
北京のように、歴史的な軸線や象徴的な通りを基準に、どこから街を眺めてもらうかを設計する発想は、東京や大阪、地方都市にとっても参考になりそうです。どの角度から見た街の姿を、その都市の顔として世界に発信するのかという問いは、多くの都市に共通するテーマです。
夜景を楽しむための視点を変える
今回の計画の特徴は、人々の立ち位置を起点に設計されている点です。どの場所に立ち、どの方向を向くと、歴史的建造物とスカイラインが最も魅力的に見えるのか。こうした視点場の設計が、夜景体験の質を左右します。
北京の14カ所の夜景スポットが整備されれば、ガイドマップやデジタル地図で視点と視界がセットで示される可能性があります。訪れる人は、「どの建物を見るか」だけでなく、「どこに立って見るか」を意識するようになるかもしれません。
これからの北京の夜に注目
中軸線沿いの歴史的ランドマーク、鼓楼や景山公園、什刹海、永定門などが、夜の都市計画の中でどのように位置づけられていくのか。今後、14カ所の全体像が示されれば、北京の夜の歩き方は大きく変わりそうです。
国際ニュースとして見れば、この計画は、都市のブランドづくりと文化継承、そして市民の生活空間を、夜の時間帯まで含めて設計し直す試みともいえます。北京の新しい夜の表情がどのように形作られていくのか、引き続き注目したいところです。
Reference(s):
cgtn.com








