米DHS閉鎖でPreCheckとGlobal Entryが一時停止 航空各社「旅行者に周知不足」
米国の空港で手続き時間を短縮する「TSA PreCheck」と、入国審査を迅速化する「Global Entry」が、米国時間2026年2月22日(日)午前6時(東部時間)から一時停止されます。国土安全保障省(DHS)の業務の多くが閉鎖状態に入る中、主要航空会社は「旅行者への告知が不十分だった」と懸念を示しています。
何が起きる? 2つの主要プログラムが一時停止
航空業界団体「Airlines for America」によると、DHSはPreCheckとGlobal Entryを一時的に停止します。今回の停止は、DHSの部分的なシャットダウン(閉鎖)が先週始まったことを受けた動きです。
- 開始時刻:米東部時間で2026年2月22日(日)午前6時(日本時間は同日夜)
- 背景:移民取締り改革をめぐり、共和・民主両党が合意に至らず、議会がDHSに追加資金を送れなかった
航空会社側「政治の綱引きの“ボール”にしないで」
Airlines for Americaの最高経営責任者(CEO)クリス・スヌヌ氏は、「旅行者が再び政治の“フットボール”にされることを深く懸念している」と述べました。今回の停止の知らせは「旅行者にとって極めて短い通知」で、計画変更の時間がほとんどなかったとも指摘し、議会に対して「合意をまとめる」よう求めています。
同氏は、昨年秋の同様のシャットダウンで、旅行業界と関連分野の損失が61億ドルにのぼったとも述べました。
DHSは人員再配置へ:TSAとCBPの対応は
クリスティ・ノーム国土安全保障長官はロイターに対し、TSA(運輸保安局)とCBP(税関・国境警備局)が「空港や入国地点で一般の旅行者を優先する」一方で、「厚意(courtesy)や特別な権限に基づくエスコート」を停止すると説明しました。
またDHSは「被害を抑えるため、厳しいが必要な人員・資源の判断をしている」としています。ワシントン・ポストは、今回のプログラム停止が、職員配置を組み替えるための緊急措置の一つだと報じました。
PreCheckとGlobal Entryとは(影響のイメージ)
今回一時停止される2つの制度は、米国の空港・国境での混雑緩和に直結しやすい仕組みとして知られています。
- PreCheck:承認された旅客が、米国内空港で専用の迅速レーンを利用でき、待ち時間の短縮を狙う制度
- Global Entry:事前審査済みの低リスクな国際旅行者が、米国入国時の税関・入国審査を迅速化できる制度
TSAによれば、PreCheckは2024年時点で2,000万人超が有効会員でした。Global Entryを含むDHSの旅行者プログラムで、審査済み航空旅客は4,000万人超に達しています。利用者層の厚さを考えると、停止は空港現場の運用にも影響が広がる可能性があります。
“旅行”だけではない:FEMAでも派遣停止
今回の措置はDHS内部にとどまりません。記事によると、トランプ政権は先週、DHS傘下のFEMA(連邦緊急事態管理庁)に対し、シャットダウンを理由に災害被災地への支援要員派遣を停止するよう命じています。
今できること:当面の見通しは「議会交渉次第」
今回の一時停止は、議会が移民取締り改革を含む合意を成立させ、DHSの資金手当てが進むかどうかに左右されます。渡航や乗り継ぎを控える人は、空港での案内や運用変更が起きうる前提で、余裕を持った行動が求められそうです。
今後の焦点は、(1)DHSの閉鎖状態がどこまで長引くのか、(2)停止が“いつまで・どの範囲”に及ぶのか、(3)旅行業界への損失が再び拡大するのか――の3点です。
Reference(s):
Airlines warn over pause in two key travel programs amid DHS shutdown
cgtn.com








