スペイン・バレンシアで史上最悪級の鉄砲水 死者214人、復旧始まる video poster
スペイン東部バレンシア州で発生した鉄砲水による洪水で、少なくとも214人が亡くなり、いまも数十人が行方不明となっています。現代スペインで最も多くの犠牲者を出したこの鉄砲水の被災地では、発生から数日がたった現在、ようやく本格的な片付けが始まりつつあります。
スペイン東部バレンシア州で「現代最悪」の鉄砲水
今回の洪水は、バレンシア州一帯に降った激しい雨がきっかけで発生しました。ペドロ・サンチェス首相は土曜日、集中豪雨が地域を襲ってから4日後の時点で、少なくとも214人の死亡が確認され、数十人が行方不明だと明らかにしました。
「現代スペインで最も死者の多い鉄砲水」とされる今回の災害は、地中海沿岸の都市部がいかに水害に脆弱になりうるのかを示す出来事となっています。
死者214人、数十人が行方不明
これまでに確認されている主なポイントは次の通りです。
- 死者は少なくとも214人に達していること
- 依然として数十人の安否が確認されていないこと
- 集中豪雨発生から4日後の時点でも、被害の全容把握には時間がかかっていること
行方不明者の捜索とインフラの復旧が優先される中で、被災地では住民による片付け作業も同時に進んでいます。
セダビで始まる日常への「片付け」
中国のメディアのストリンガー(現地映像記者)は、バレンシア州にあるセダビの町を訪れ、洪水の後の様子を取材しました。現地では、冠水や鉄砲水が引いたあとも、その痕跡が街のあちこちに残っていると伝えられています。
映像取材によると、住民たちは店や自宅の片付けに追われており、道路にはボランティアが出て、復旧作業を手伝っています。鉄砲水そのものが過ぎ去った後も、破壊された生活を立て直す作業は始まったばかりです。
祝日を利用して集まるボランティア
セダビを含む被災地域では、ちょうどスペインの祝日にあたっており、「今日は祝日なので、多くのボランティアが通りに出て片付けを手伝っている」という声も聞かれました。
祝日という日程もあり、被災地では次のような動きが見られています。
- 地域の住民やボランティアが、片付けや清掃を自発的に手伝う
- 被害を受けた店舗や住宅で、水が引いた後の整理や掃除が進む
- 道路や公共スペースの安全確保に向けた作業が開始される
大きな災害の直後は、行政の対応だけでは手が届かない部分が多く残ります。祝日を利用して集まったボランティアの存在は、そうした隙間を埋める重要な力になっています。
被災地が直面する中長期の課題
現在、最も切迫しているのは行方不明者の捜索と、生活インフラの応急復旧です。しかし、現代史上最悪級の鉄砲水という規模を考えると、中長期の課題も避けられません。
- 住宅や商業施設の再建までの時間と費用
- 被災者の生活再建や仕事の確保
- 地域コミュニティの再生と心のケア
洪水そのものが去った後にも続く「見えにくい被害」への対応が、今後の重要なテーマとなりそうです。
日本からこの洪水をどう見るか
日本でも、短時間の激しい雨による鉄砲水や内水氾濫が各地で問題になっています。今回のスペイン・バレンシア州の洪水は、遠い国の出来事であると同時に、私たちの社会にも共通する課題を映し出していると言えます。
- 都市部での集中的な豪雨にどう備えるか
- 災害発生直後のボランティアと行政の連携をどう強めるか
- 被災者の中長期の生活再建をどう支えるか
国や地域が異なっても、災害に向き合うときの基本的な問いは共通しています。スペイン東部でいま起きていることを丁寧に追うことは、日本社会がこれからの防災・減災を考えるうえでも、大きな手がかりになりそうです。
これからの焦点
2025年12月8日現在、バレンシア州の被災地では、犠牲者の数がこれ以上増えないようにすることと、少しでも早く日常を取り戻すことが最大の課題となっています。
現地で片付けに汗を流す住民やボランティアの姿は、大きな喪失の中でも互いに支え合おうとする人びとの力を物語っています。今後、スペインから伝えられる復旧のプロセスは、災害のニュースとしてだけでなく、地域がどう再び立ち上がるのかを考える材料としても注目されます。
Reference(s):
Stringer Dispatch: Cleanup begins after deadly flooding in Spain
cgtn.com








