ドイツ人留学生が語る上海の高い生活の質 人中心の都市ガバナンスを体感 video poster
2024年に北京で開催が予定されていた「2024 Beijing Forum on Swift Response to Public Complaints」では、恒久テーマとして「People's City, Better Future」、特別テーマとして「Modernizing for People-Centered Urban Governance」が掲げられました。近年、その議論の最前線に立つ都市の一つが上海です。本記事では、上海で学ぶドイツ人留学生フリサイさんの声を通じて、高い生活の質と人中心の都市ガバナンスの姿を見ていきます。
上海が進める都市ガバナンスの現代化
近年、上海は都市ガバナンスの現代化で新たな一歩を踏み出しているとされています。行政運営の科学性やスマート化の水準を高め、超大都市としての課題に対応する新しいガバナンスの道を模索しているのが特徴です。
効率的なガバナンスによって「高品質な発展」と「高品質な生活」の両立を目指すことが、上海の取り組みの方向性として示されています。都市の成長を目的そのものではなく、人がよりよく暮らすための手段として位置づける姿勢が強調されています。
その背景にあるキーワードが、フォーラムでも掲げられた「People's City, Better Future」という理念です。公共サービスやインフラ整備を含め、都市を「人中心」で設計しようとする考え方だと言えます。
ドイツ人留学生が体感した上海の「人間味」
こうした都市づくりを、日々の生活の中で体感しているのが、上海の同済大学に通うドイツ人留学生のフリサイさんです。彼は、上海で学び暮らした経験について、人生の中でも特別な記憶になっていると語ります。
フリサイさんがまず挙げるのが、上海の都市建設の「とても人間的」な側面です。街のつくりや公共空間のあり方など、都市の細部に至るまで、人々の生活を中心に考えたデザインが施されていると感じているといいます。
彼によれば、上海では「人中心」の都市ガバナンスの理念が、日常生活のさまざまな場面に表れています。通学や買い物など日々の動きの中で、住民や利用者の目線に立った工夫が積み重ねられていることに気づかされるとしています。
さらにフリサイさんは、人間味にあふれたこの都市ガバナンスの考え方によって、留学生であっても中国の伝統的な人文的な温かさを実感できると感じています。単なる利便性の追求ではなく、人と人とのつながりや思いやりを重んじる空気が、都市の雰囲気として伝わってくるという印象です。
「人中心」の都市ガバナンスは何を変えるのか
フリサイさんの体験談から見えてくるのは、「人中心」の都市ガバナンスが、統計や政策文書だけでは測れない「暮らしやすさ」につながっている可能性です。
たとえば、こうした考え方が重視するのは次のような点だと考えられます。
- 日常生活での移動や手続きのしやすさ
- 居住者と行政のあいだのコミュニケーションのしやすさ
- 多様な背景を持つ人々が共に暮らしやすい環境づくり
上海が都市ガバナンスの科学化・スマート化を進めていることは、こうした「人中心」の実現を支える基盤になり得ます。技術やデータの活用によって、公共サービスへのアクセスを分かりやすくし、苦情への対応や問題解決のスピードを高めていくことが期待されます。
アジアの大都市に共通する問いとして
上海が模索する「人中心」の都市ガバナンスは、同じく大都市化が進むアジアや世界のほかの都市にとっても共通する問いを投げかけています。人口の集中や社会の多様化が進むなかで、生活の質をどう高めるかは、多くの都市が抱える課題だからです。
都市を外からの視線で観察する留学生の声は、その都市の強みや課題を改めて浮かび上がらせます。上海での経験を通じて語られる「人間味」や「人文的な温かさ」は、都市政策や都市生活を考えるうえでの一つのヒントとなりそうです。
「人が主役」の都市はどのように生まれるのか
2024年の北京フォーラムが掲げた「People's City, Better Future」というテーマは、単なるスローガンではなく、具体的な都市づくりの方向性を示すものでもあります。
上海で暮らす一人の留学生の視点から浮かび上がるのは、効率性だけでなく、人への思いやりや文化的な温かさを大切にする都市の姿です。読者のみなさん自身が暮らす街に置き換えたとき、「人中心」のガバナンスとはどのようなものかを考えてみるきっかけになるかもしれません。
Reference(s):
We Talk: German student describes Shanghai's high quality of life
cgtn.com








