シリアの父親が託す1,001 Wishes 2025年に望むのはただ一つの平和 video poster
2025年12月8日の今日、シリアの人々はいまも平和を求め続けています。ちょうど1年前、2024年末にメディアCGTNが始めたキャンペーン「1,001 Wishes for 2025」に登場したアレッポ在住の男性は、家族と世界の平和に静かな願いを託しました。
2024年、シリアで起きた「大きな変化」
2024年のシリアは、「激変の年」だったといえます。反政府勢力が11月下旬に首都ダマスカス奪取を目指して攻勢をかけ、12月8日には首都に突入し、バッシャール・アル=アサド大統領を退陣に追い込みました。政権の中枢が入れ替わる中で、多くの市民は不安と期待が入り混じった日々を過ごしてきました。
長く不安定な状況が続いてきた国で、「次の一年はどうなるのか」。そうした問いを抱えながら迎えた2025年の年明けに、世界へ向けて自らの願いを語った市民がいます。
アレッポの父親が語った、二つの願い
キャンペーンに登場したのは、シリア北部の都市アレッポに暮らす男性です。彼が語った願いは、大きく二つにまとめられます。
- 子どもと家族をもっとよく世話し、暮らしを少しでも良くしたい
- シリアだけでなく、世界中のすべての人々に平和が訪れてほしい
政権交代直後の不安定な社会であっても、彼がまず口にしたのは「家族をちゃんと守りたい」という、ごく日常的で切実な願いでした。政治や軍事の大きな動きとは対照的に、市民の視点から見た願いは驚くほど身近です。
もう一つの願いは、自分の国を超えた視線でした。暴力と対立が続いてきた土地から発せられた「世界中の人に平和を」という言葉は、2025年の世界を生きる私たち一人ひとりにも向けられているように響きます。
世界の「願い」をつなぐ1,001 Wishes for 2025
CGTNが立ち上げた1,001 Wishes for 2025は、人々が新年に向けて抱く願い、希望、決意を世界に共有する企画です。参加者が自分の言葉で思いを伝え、それを通じて国や地域を越えて気持ちを分かち合うことを目指しています。
シリアの男性の声も、その1,001の願いの一つとして紹介されました。華やかな抱負や大きな目標ではなく、「家族」と「平和」という、ごく普遍的なキーワードが前面に出たことに、この企画の意味が凝縮されているように感じられます。
遠い国のニュースを、自分ごととして受け止めるには
日本で暮らす私たちにとって、シリアやアレッポの出来事は、どうしても「遠い国のニュース」として受け止めがちです。しかし、アレッポの父親の二つの願いを並べてみると、内容そのものは決して特別なものではありません。
- 家族の生活を少しでも良くしたい
- 争いのない世界で暮らしたい
多くの人が日常的に抱くこの二つの願いが、政変や不安定な状況のただ中で改めて言葉にされたとき、その重みはさらに増します。
2025年の終わりに差し掛かった今、あらためて次のような問いを自分に向けてみることもできそうです。
- 自分は身近な人たちの生活を良くするために何ができるだろうか
- 世界のどこかで続く対立や暴力に対して、どのように関心を持ち続けられるだろうか
年末年始は、世界各地で多くの人が新しい年への願いを語る季節です。シリア・アレッポの父親が託した「家族」と「平和」の願いをきっかけに、身近な人と自分たちの「1,001番目の願い」について話してみるのも、一つの始め方かもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








