トランプ次期大統領の25%関税案、トロントの街の声は video poster
2024年11月、アメリカのドナルド・トランプ次期大統領が、カナダとメキシコから米国に入るすべての製品に25%の関税を課すと表明しました。この関税案について、カナダ・トロントの人びとはどう受け止めたのでしょうか。中国の国際メディアCGTNの取材に応じた住民たちは、米国とカナダの双方の経済にマイナスだと懸念しています。
2024年11月に表明された25%関税案
2024年11月、アメリカのドナルド・トランプ次期大統領は、大統領令に署名し、カナダとメキシコから米国に入るすべての製品に一律25%の関税を課すと述べました。対象を品目ごとに分けず、カナダとメキシコからの全製品に追加関税をかけるという、非常に強い内容です。
トロントの街頭インタビュー「両国経済にとってマイナス」
この発言を受け、CGTNのストリンガーはカナダ最大の都市トロントで街頭インタビューを行い、関税案への受け止めを聞きました。マイクを向けられた住民たちは、この25%関税案が米国経済とカナダ経済の双方に悪影響を与えると口々に指摘しました。
ある住民は、カナダの生産者や農家よりも、むしろアメリカの人びとが負担を強いられるのではないかと話します。その住民は「この政策はカナダの生産者や農家を本当に傷つけるわけではなく、おそらくアメリカの人びとを傷つけることになる」と述べ、関税引き上げの最終的なコストを支払うのは米国側だと見ていました。
なぜ関税が自国の人びとを傷つけうるのか
では、なぜトロントの住民は「アメリカの人びとが代償を払う」と懸念したのでしょうか。一般に、輸入品への関税が引き上げられると、次のような影響が指摘されます。
- 輸入品の価格が上がり、消費者がより高い価格を支払う可能性が高まる
- 輸入品を原材料として使う企業のコストが増え、投資や雇用の抑制につながるおそれがある
- 相手国が対抗措置として自国製品への関税を引き上げ、貿易全体が縮小するリスクがある
トロントの住民の「カナダの生産者よりも、アメリカの人びとが傷つくのではないか」という見方の背景には、こうした仕組みへの直感的な理解があると言えるかもしれません。関税は一見、外国からの輸入品を標的にした政策に見えますが、その影響は最終的に自国の消費者や企業にも跳ね返りやすいからです。
国境を越える政策が、日常の暮らしにどう響くか
一見すると、今回のような関税案は、国家間の駆け引きや外交の問題として語られがちです。しかしトロントの街頭で語られたのは、自分たちの仕事や生活、そして米国の人びとの暮らしまで含めた、ごく身近な視点でした。
国境を越える貿易政策は、日本を含め世界各地の人びとの家計や職場にも影響しうるテーマです。数字やスローガンだけでなく、その背後で誰が負担を背負うことになるのかという問いを持ち続けることが、これから国際ニュースを読み解くうえで大切になりそうです。
トロントの街の声は、関税や貿易という一見抽象的なテーマを、「最終的に損をするのは誰か」というシンプルな問いに引き戻してくれます。国際ニュースを追う私たちも、その視点を手がかりに、政策のインパクトを自分の暮らしに引き寄せて考えてみたいところです。
Reference(s):
We Talk: How do Canadians view Trump's plan to raise tariffs?
cgtn.com








