韓国で広がる不安 米国の鉄鋼・アルミ関税をどう見ているか video poster
米国が鉄鋼とアルミニウムに高関税をかけ始めたことで、韓国では自国経済と世界経済への影響をめぐり不安と警戒の声が上がっています。
韓国の無関税枠が終了、25%関税が発動
韓国から米国への鉄鋼輸出に適用されていた無関税の輸出枠が終了し、今年3月12日から、米国による鉄鋼・アルミニウム製品への25%の追加関税が発動しました。この動きは、韓国の鉄鋼関連企業や地域経済にとって大きな転換点となります。
CGTNが聞いた「街の声」
こうした中、中国の国際ニュースチャンネルであるCGTNは、韓国国内で市民へのインタビューを行い、米国の関税がローカル経済と世界経済にどのような影響を与えると見ているかを聞きました。
インタビューに応じた韓国の人びとの中からは、次のような声が聞かれました。
- 「米国の鉄鋼とアルミへの関税は、これから始まる動きのほんの第一歩にすぎない」
- 「トランプ氏は、米国の富を増やすためにこうした措置を取っているのだと思う」
- 「韓国政府は、韓国の人びとの権利を守るために、もっと強い姿勢で臨むべきだ」
見えてくる3つのポイント
限られた街頭インタビューではありますが、韓国の一部の人びとの受け止め方から、次のようなポイントが浮かび上がります。
1. 「これで終わらない」という不安
関税措置を「始まりにすぎない」と見る声には、鉄鋼・アルミ以外の品目にも同様の措置が広がるのではないかという不安がにじみます。貿易摩擦がさらに激化すれば、中長期的な投資や雇用の判断が難しくなる可能性があります。
2. 米国優先の姿勢への警戒
トランプ氏が「米国の富を増やす」ことを最優先している、という見方も示されました。自国の利益を守ろうとする姿勢そのものは各国共通ですが、そのプロセスで他国の負担がどの程度考慮されるのかは、国際秩序やルールづくりにとって重要な論点です。
3. 自国政府への期待とプレッシャー
韓国政府に対して「強い姿勢」を求める声は、貿易交渉や国際ルールの場で、自国の立場と国民の権利をしっかり主張してほしいという期待の裏返しでもあります。同時に、世界経済の先行きが不透明な中で、政府の対応が国内世論から厳しくチェックされていることも示しています。
日本からどう見るか
日本でも、国際ニュースや通商問題は企業だけでなく個人の生活に直接影響しうるテーマです。韓国の人びとの声に耳を傾けることで、私たち自身が、貿易と安全保障、経済成長と公正なルールづくりのバランスをどう考えるのかを見直すきっかけにもなります。
米国の鉄鋼・アルミ関税をめぐる議論は、数字や交渉のテクニックだけでなく、各国の市民が抱く不安や期待をどうすくい上げるかという、民主主義の質にもつながる問題だと言えるでしょう。
Reference(s):
What do South Koreans think of U.S. tariffs on steel and aluminum?
cgtn.com







