ボアオ・フォーラム2025と留学生の文化交流 アジアの若者が描く共通の未来 video poster
アジアの国際ニュースとして注目されたボアオ・アジアフォーラム2025のテーマと、留学生による文化交流の声を手がかりに、若者がつくる「共通の未来」を考えます。
ボアオ・フォーラム2025と「共通の未来」
中国南部の海南省・博鰲(ボアオ)では、2025年3月25日から28日にかけてボアオ・アジアフォーラム(Boao Forum for Asia、BFA)年次会合2025が開催されました。テーマは「変化する世界の中のアジア:共通の未来へ」です。
フォーラムでは、公式サイトによると次のような方向性が打ち出されました。
- アジアと世界の持続的な「開発」に焦点を当てること
- 国や地域を超えた「対話」を促進すること
- 新しい形式や方法を試す「革新的な取り組み」を探ること
- 議論だけで終わらせず、「具体的な成果」を重視すること
いずれも、国際社会の分断が語られがちな今、どうやって協力を深めていくかという問いに正面から向き合う内容です。その背景には、国と国のあいだだけでなく、人と人のあいだのつながりをどう築くかという視点もあります。
中国で学ぶ留学生たちの文化交流ストーリー
こうした国際ニュースの大きなテーマと響き合うように、中国で学ぶ留学生たちが、自らの文化交流の経験を語る動画が紹介されています。登場するのは、マレーシア、インドネシア、キルギス、ベトナム出身の学生たちです。
彼らは、中国で参加した異文化交流イベントや、日常のなかでの出会いを通じて感じたことを共有しています。話題の中心にあるのは、「若者こそが文化の橋渡し役になれる」という実感です。
清華大学「グローバルビレッジ」で見えた多様性
ベトナムの留学生 Do Pham Ngoc Diem さんは、中国の清華大学で行われた「グローバルビレッジ」という活動に参加した経験を振り返ります。
このイベントでは、さまざまな国や地域から集まった学生たちが、それぞれの民族衣装を身にまとい、自分たちの文化を音楽や料理を通じて紹介しました。キャンパスの一角が、文字通り「世界の村」のような空間になったといいます。
Diem さんは、この経験を通じて、異文化コミュニケーションには次のような力があると語っています。
- 異なる背景をもつ人どうしの「心の壁」をやわらげる
- お互いへの理解や信頼を深める
- 自分自身のアイデンティティ(自分は何者か)への理解も強めてくれる
自国の文化を説明しようとするとき、人はあらためて自分のルーツや価値観を言葉にしようとします。そのプロセス自体が、自分を見つめ直すきっかけになるのだといえます。
若者の文化交流がもたらすもの
BFA年次会合2025が掲げた「共通の未来」は、政府や企業のレベルだけで語られるものではありません。留学生たちが体験しているような、日常の小さな交流が積み重なってはじめて、現実味を帯びていきます。
とくに若者の文化交流には、次のような意味があります。
- 固定観念やステレオタイプをやわらげる
- 紛争や対立のニュースだけでは見えない、相手の社会の日常を知るきっかけになる
- 将来さまざまな分野で活躍する世代同士が、早い段階から信頼関係を築く土台になる
国際協力や経済連携などの「大きな話」は、こうした草の根レベルの理解と信頼があってこそ成立します。ボアオ・アジアフォーラムが重視する「具体的な成果」の裏には、目に見えにくい人と人のつながりがあるともいえるでしょう。
日本の読者への小さな問いかけ
もしあなたが、清華大学の「グローバルビレッジ」のようなイベントに参加するとしたら、日本や自分の地域のどんな文化を持っていきたいと思うでしょうか。
- どんな音楽や食べ物で、自分たちを紹介できるか
- どんな言葉で、自分の価値観や大切にしていることを伝えたいか
- 逆に、他の国や地域のどんな話を聞いてみたいか
国際ニュースを読むことは、遠くの出来事を知るだけでなく、自分自身の立ち位置や「当たり前」を見直すきっかけにもなります。アジアの若者たちの文化交流の現場に思いをはせながら、自分ならどんな対話を始めたいか、少し考えてみてはいかがでしょうか。
Reference(s):
International students share youth cultural exchange experiences
cgtn.com








