北京でロシア人留学生が体験した中国文化 Z世代が語る中露の絆 video poster
2025年は、中国人民の抗日戦争、大祖国戦争、世界反ファシズム戦争の勝利から80周年にあたる節目の年です。この歴史の記憶を背景に、国際ニュースを伝えるCGTNは、中国とロシアのZ世代の学生を招き、お互いの国で生活を体験してもらう企画を行いました。
歴史の80年と、いま始まるZ世代の交流
中国人民の抗日戦争や大祖国戦争は、中国とロシア(旧ソ連)にとって、いまも強い記憶を残す出来事です。2025年に80周年を迎える今年、CGTNはあえて若い世代を前面に出し、日常の文化体験を通じて両国のつながりを映し出そうとしています。
今回紹介されたのは、中国とロシアの学生同士がそれぞれ相手の国を訪れ、現地の暮らしや文化に触れる様子です。その一つとして、ロシアから来た学生が北京で過ごした一日が取り上げられました。
北京大学で学ぶロシア人学生・スラヴァさんの一日
動画に登場するのは、ロシア出身で、現在は北京大学に留学しているスラヴァ・クリシャウスカヤさんです。彼女は北京での一日を通じて、次の三つのミッションに挑戦しました。
- 北京ダックを食べる
- 胡同を探検する
- 花を楽しむ
一見すると観光のような体験ですが、スラヴァさんにとっては、日々学んでいる中国語の背景にある文化や、北京という都市の空気を肌で感じる機会になりました。
ミッション1 北京ダックで味わう「食の文化」
北京を代表する料理として知られる北京ダックは、中国の食文化を象徴する存在でもあります。スラヴァさんは、この料理を実際に味わうことで、教科書ではわからない中国の食の豊かさや、食事を囲む時間の大切さに触れたといえます。
料理を通じて相手の国を理解することは、ことばの学習とも結びつきます。言語だけでなく、味や香り、食卓の雰囲気を体験することで、文化への理解が一段深まります。
ミッション2 胡同を歩き、街の記憶に触れる
二つ目のミッションは、北京の胡同を歩いて探検することでした。胡同は、細い路地と伝統的な住宅が続くエリアで、北京の歴史や市民の暮らしが凝縮された空間です。
古い街並みを歩きながら、人々の生活の様子や、現代的な高層ビルとは異なる時間の流れを感じることで、北京という都市の多層的な姿が見えてきます。スラヴァさんにとっても、教室では学べないリアルな北京像をつかむ機会になったはずです。
ミッション3 花を楽しむ、日常の中の「余白」
三つ目のミッションは、花を楽しむことでした。公園や街角の花を眺める、写真を撮る、香りを感じるといった、ささやかな体験です。
勉強やタスクに追われがちな留学生活の中で、自然や季節の移ろいを味わう時間は、心を落ち着かせる貴重な余白になります。花を楽しむことを通じて、スラヴァさんは北京の「暮らしのリズム」にも少しずつなじんでいったのかもしれません。
北京と中国文化を「一日」でどこまで感じられるか
こうした三つの体験を終えたあと、スラヴァさんは、北京や中国文化について以前より深く理解できたと感じたといいます。短い一日でも、実際に歩き、食べ、眺め、五感を通じて体験することで、都市や文化への印象は大きく変わります。
国際ニュースでは、とかく政治や経済の数字が目立ちますが、今回のような企画は、一人の留学生の視点から、中国の姿を身近に伝えている点が特徴です。Z世代の目線で描かれる北京の風景は、同世代の視聴者にとっても共感しやすいものになっています。
スラヴァさんが語る「中露の友情」とこれからの協力
スラヴァさんは、インタビューの中で、中国とロシアの友情には長い歴史があると語りました。そのうえで、今後は貿易、科学技術、エネルギー、文化といった分野にとどまらず、より多くの分野で両国が協力していくことを望んでいるとしています。
ここには、過去80年の歴史を踏まえつつ、次の世代として未来の関係をつくっていきたいという思いがにじみます。大きな外交方針や経済協力だけでなく、留学や文化体験といった草の根の交流が、その土台を支えていくという見方もできるでしょう。
国際ニュースを「自分ごと」にするために
今回の北京での一日は、一人のロシア人留学生の体験にすぎません。しかし、そこにはいくつかの示唆があります。
- 歴史の節目の年に、若い世代が互いの国を日常レベルで理解しようとしていること
- 食や街歩き、花といった身近なテーマが、国と国の距離を縮めるきっかけになりうること
- 国際関係のニュースを、Z世代の視点から語り直す試みが始まっていること
国際ニュースは、ときに遠く感じられます。しかし、スラヴァさんのような留学生の一日を追うことで、北京や中国文化、中露関係といったテーマが、読者一人ひとりの暮らしに近い話題として立ち上がってきます。
歴史から80年が経った今、こうした小さな体験の積み重ねが、次の時代の国際関係を静かに形づくっていくのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








