フランス家具フェルモブ、米関税で中国などアジア市場へシフト検討 video poster
フランスの家具メーカー、フェルモブが、米国の対EU関税の影響で価格と利益の圧力に直面し、販売戦略の見直しを進めています。2025年現在、同社は米国市場への依存を減らし、中国を含むアジア太平洋地域へのシフトを検討しており、その動きは国際ニュースとしても注目されています。
米国は重要市場だが、関税で椅子1脚25ドル値上げ
フェルモブは、100年以上の歴史を持つフランスの家具メーカーで、米国は同社にとって重要な海外市場となっています。しかし、対EU関税の引き上げにより、原価や物流コストが重くのしかかり、利益が圧迫されているといいます。
ベルナール・レイビエ社長は、中国のニュース専門チャンネルであるCGTNのインタビューで、具体的な影響を明かしました。かつて150ドルで販売していた椅子を、現在は175ドルで売らざるを得ない状況だと説明しています。わずか25ドルの値上げに見えても、価格競争が厳しい市場では大きな差となり、販売や利益に影響が出やすくなります。
オーストラリアとアジアへ軸足、米国向け販売を絞る可能性
こうした状況を受けて、レイビエ社長は米国向けの販売量を減らすことを検討していると述べています。一方で、オーストラリアやアジアでの展開を強化し、市場のバランスを取り直そうとしているとされています。
特定の巨大市場に依存しすぎると、関税や規制の変更といった政策リスクが直撃します。販路を複数の国や地域に分散させることは、リスク管理という意味でも重要になりつつあります。フェルモブの動きは、その典型例といえるでしょう。
中国市場への拡大と、米中関係改善への期待
レイビエ社長は同時に、中国市場への進出を一段と強化したいという意向も示しています。人口規模や消費力の面で大きな潜在力を持つ中国市場は、欧州企業にとって魅力的な存在であり、フェルモブもその機会を積極的に捉えようとしているとみられます。
インタビューの中でレイビエ社長は、米中関係が早期に緩和されることへの期待も語っています。関係改善は自社ビジネスにとってプラスになるだけでなく、EUと米国双方の企業や消費者にとっても利益があるという見方です。関税や貿易摩擦が和らげば、価格の不透明感が減り、企業は長期的な投資や雇用計画を立てやすくなります。
日本とアジアへの示唆: 欧州ブランドの視線はどこへ向かうか
今回のフェルモブの判断は、日本を含むアジアの読者にとっても無関係ではありません。欧州企業が米国一極から脱し、中国やオーストラリア、アジア各国へと視線を向ける流れが強まれば、アジアの小売店や消費者にとって欧州ブランドが身近な存在になる可能性があります。
同時に、企業のサプライチェーンや市場戦略が、関税や外交関係といったマクロな要因によって大きく動く現実も浮き彫りになります。国際ニュースを追うことは、日々の値上げや商品ラインアップの変化の背景を理解する手がかりにもなります。
今回の動きから見えるポイント
- 対EU関税の引き上げにより、フェルモブは米国での販売価格を上げざるを得なくなっている
- 利益圧迫を受け、米国向け販売を抑えつつ、オーストラリアやアジアに軸足を移すことを検討している
- 中国市場は、欧州企業にとって今後さらに重みを増すターゲットになっている
- 米中関係の行方は、当事国だけでなく、EU企業や日常の消費者にも影響を及ぼす
フェルモブのケースは、関税と国際関係が企業の戦略をどう変えるのかを示す一つの事例です。今後、他の欧州企業がどの程度アジア市場へシフトしていくのか、2025年以降も注目していく必要がありそうです。
Reference(s):
cgtn.com








