トランプ大統領がハーバード留学生受け入れ停止 学生の本音は? video poster
米国のトランプ大統領が、ハーバード大学の留学生受け入れを事実上停止する決定を行い、大学の約4分の1にあたる学生が影響を受ける可能性が出てきました。本記事では、その決定をハーバードの学生たちがどう見ているのかを紹介しつつ、国際教育のこれからを考えます。
ハーバードの留学生受け入れが突然ストップ
トランプ大統領は木曜日、ハーバード大学の学生・交流訪問者プログラムの認定を取り消しました。これは、留学生や交換留学生を受け入れるための制度に関わる認定とされており、その撤回によって、ハーバードは国際学生を新たに受け入れられなくなる形となります。
この動きにより、大学全体の約4分の1にあたる学生が影響を受ける可能性があるとされています。留学生にとっては入学や在籍の見通しが不透明になり、教員や研究プロジェクトにも波紋が広がりかねません。
工学系学生が語る「ひどい選択」
中国の国際メディアであるCGTNの取材に対し、ハーバード大学の工学系学生ティロン・ブレスホワイトさんは、この決定を「ひどい選択だ」と批判しました。
ブレスホワイトさんは、米国は世界各地から人々を呼び込み、異なる背景を持つ人たちが集まることで発展してきたと指摘します。そのため、多様な人々が一つのキャンパスに集まる状況こそが、米国の強みであり、守るべき価値だと訴えました。
この発言からは、留学生の存在が単に学生数を増やすものではなく、授業での議論、研究チームの構成、日常の会話など、キャンパス全体の活力を支える要素になっているという認識がうかがえます。
キャンパスの多様性に何が起きるのか
今回の措置は、ハーバード大学の学生構成に直接影響する可能性があります。大学の学生のおよそ4人に1人が影響を受ける恐れがあるということは、教室や研究室、学生寮で接する顔ぶれが変わることを意味します。
留学生が減れば、異なる文化や言語に触れる機会は少なくなり、議論の幅や問題への視点も狭まりかねません。理工系の研究から社会科学、人文系のテーマに至るまで、多様なバックグラウンドを持つ学生が集まることは、知の競争力そのものにつながっているからです。
米国のイメージと国際教育への波紋
トランプ大統領による今回の決定は、米国を留学先として考えている世界中の若者にも、少なからずメッセージを送るものだと受け止められます。留学生受け入れの扉が狭まると感じれば、進学先を別の国や地域に切り替える動きが出てくる可能性もあります。
一方で、米国側から見れば、国内の制度運用や安全保障、政治的な判断が背景にあるとみることもできます。問題は、その判断が長期的に見て、学問の場の国際性や、米国の高等教育に対する信頼とどのように結び付くのかという点です。
私たちが考えたい三つのポイント
- 国家としての政策判断と、大学の自律性・学問の自由とのバランスをどのように取るべきか。
- キャンパスの多様性は、学びや研究の質をどう高めるのか。留学生の存在をどのように位置付けるべきか。
- 国境を越えた人の移動が揺らぐ時代に、日本の大学や社会はどのように国際的な人材とつながっていくのか。
ハーバードの学生たちの声は、遠い国の出来事のように見えて、国際教育や多様性のあり方を考えるうえで、私たちにも共通する問いを投げかけています。今後の議論の行方を、冷静に見つめていくことが求められています。
Reference(s):
How do students view Trump's suspension of Harvard's admissions?
cgtn.com








