オンラインゲームがつなぐ中国とウズベキスタン 若者が育む新しい友情 video poster
中国とウズベキスタンの若者の間で、オンラインゲームやアニメといったポップカルチャーが、新しい国際交流の橋渡しになりつつあります。清華大学で原子力エンジニアリングと管理を学ぶウズベキスタン出身のラシドワ・フルカルさんの経験は、その変化をよく映し出しています。
オンラインゲームが生む「チームメイトとしての友だち」
フルカルさんは現在、中国の清華大学で学びながら、中国や中央アジアで人気のある中国発のMOBA(マルチプレイヤー・オンライン・バトル・アリーナ)ゲームを楽しんでいます。MOBAとは、複数のプレイヤーがチームを組み、戦略と連携で相手チームと戦うタイプのオンラインゲームです。
このゲームには、中国、カザフスタン、ウズベキスタンなど、さまざまな国と地域の若者が参加しています。フルカルさんは、ゲーム内でのチームプレーを通じて、国境を越えた理解が自然と深まっていくと感じているといいます。
- 役割分担を相談しながら、お互いの得意・不得意を知る
- 勝ったときの喜びや、負けたときの悔しさを共有する
- チャットや音声で会話する中で、言葉や文化の違いを学ぶ
こうした体験の積み重ねが、中国、カザフスタン、ウズベキスタンの若者たちの間に、インターネット上の「国際的な仲間意識」を育てているといえます。
アニメやゲームから「中国の日常」を知るウズベキスタンの若者
フルカルさんは、ウズベキスタンの若者にとって、中国は教科書やニュースだけでなく、アニメやゲームなどのポップカルチャーを通じて身近になっていると話しています。中国のオンラインゲームの世界観やキャラクター、中国語のボイスやチャットは、中国の文化や雰囲気を感じる入口になっています。
近年、アジア各地で日本や韓国だけでなく、中国のアニメ・ゲーム作品への関心も高まっています。ウズベキスタンでも同様に、スマートフォン一つでアクセスできるオンラインゲームが、中国を知るきっかけとして機能していると考えられます。
国境をまたいだゲームのプレイは、単なる娯楽にとどまりません。そこには特定の国や地域への固定観念をやわらげ、相手を「どこか遠い国の人」ではなく、「同じチームで戦う仲間」として見る視点の変化があります。
オンラインからリアルへ 学問・文化・生活の交流への期待
清華大学で原子力分野を学ぶフルカルさんは、中国とウズベキスタンの関係が、オンラインだけでなく、学問や文化、日常生活のレベルでもさらに深まることを望んでいます。中国での留学生活は、教室での学びだけでなく、キャンパスでの交流や都市での体験を通じて、中国社会を立体的に理解する機会にもなっています。
フルカルさんが期待するのは、次のような広がりです。
- 大学間の連携による留学や共同研究などの学術交流
- アート、音楽、映画、ゲームなどカルチャー分野での協力
- 日常生活の中での交流を支える言語教育や留学生支援
オンラインゲームで育まれた「一緒に戦った仲間」という感覚があれば、実際に留学やビジネス、観光などで対面したとき、よりスムーズに関係を築くことができるかもしれません。デジタル空間で生まれた友情が、現実世界の協力関係へとつながっていく可能性があります。
デジタル世代の私たちにとってのヒント
今回のエピソードは、中国とウズベキスタンの関係という文脈にとどまらず、「デジタル世代の国際交流とは何か」を考えるヒントにもなります。オンラインゲームやアニメ、SNSは、使い方次第で、偏見を強める道具にも、相互理解を深めるツールにもなり得ます。
読者が意識したい3つのポイント
- ゲームを「対戦」だけでなく「対話」の場にする
プレイ中のチャットやボイスで、相手の文化や生活について聞いてみることで、試合が終わった後も続く関係が生まれます。 - 相手の背景へのリスペクトを忘れない
国や文化、宗教、言語の違いをからかったり、決めつけたりせず、まずは聞いてみる姿勢が大切です。 - オンラインから一歩先の交流へ
興味が深まったら、その国の言語を学んでみる、留学や旅行を検討する、その国についての記事を読むなど、次のステップにつなげることもできます。
フルカルさんのように、ゲームをきっかけに異なる国と地域の友人を作る若者は、これからますます増えていくと考えられます。オンラインゲームがつくる小さなチームから、国と国をつなぐ大きな信頼関係へ──その変化の入り口は、今日あなたがログインする一つのゲームかもしれません。
Reference(s):
Online gaming promotes understanding between Chinese and Uzbeks
cgtn.com








