夏季ダボス2025:中国はなぜ世界のイノベーション拠点とみなされるのか video poster
中国・天津で開幕した夏季ダボス2025(世界経済フォーラム「新リーダー年次総会」)。世界経済の行方と、中国がイノベーション拠点としてどのように位置づけられているのかを、日本語で分かりやすく整理します。
中国・天津で夏季ダボス2025が開幕
2025年のSummer Davos Forum(第16回世界経済フォーラム新リーダー年次総会)が、今週火曜日、中国北部の都市・天津で始まりました。各国の政策担当者や企業経営者、研究者が集まり、世界経済と国際協力のあり方を議論する国際ニュースとして注目されています。
デンマークのロスキレ大学で准教授を務めるシャハマク・レザイ氏も参加者の一人で、世界経済の現状や、夏季ダボスが国際経済協力を促進する役割について見解を示しました。
夏季ダボス:国際経済協力の「対話の場」
レザイ氏は、夏季ダボスが国境を越えた経済対話の重要なプラットフォームになっていると評価しています。世界経済フォーラムが主催するこの会合では、各国の利害が衝突しがちな通商・投資・イノベーション分野で、共通の課題を議論し、協力の糸口を探ることが目的とされています。
とくに、世界的な成長鈍化や地政学リスクが意識されるなかで、参加者が直接顔を合わせて議論できる場は、相互理解を深め、現実的な解決策を模索するうえで貴重だといえます。
レザイ氏が見る中国:模倣からイノベーションのハブへ
今回の夏季ダボスでレザイ氏が強調したのは、中国の立ち位置の変化です。同氏は、中国がかつての「模倣型産業」から脱却し、イノベーションと研究開発の中心地として存在感を高めていると指摘しました。
レザイ氏によれば、中国は次のような点で世界経済の中での役割を変えつつあります。
- イノベーションと研究開発(R&D)の拠点として、国際的なプロジェクトが集まりつつあること
- 高度なスキルを持つ世界中の人材を惹きつける場になっていること
- 従来の低コスト生産のイメージから、技術と知識に基づく価値創造へシフトしていること
こうした変化は、中国だけでなく、アジア全体のイノベーション地図を塗り替える動きとしても注目されます。
開放性が繁栄を生むというメッセージ
レザイ氏はまた、中国がグローバル化と貿易自由化にコミットしていることに言及し、それが開放性が繁栄をもたらすという認識に基づくものだと評価しました。
国際貿易や投資のルールが揺らぎがちな今、こうしたメッセージは、世界経済の安定と成長をどう維持するかという議論の重要な一部になっています。開放的な市場を維持しながらも、持続可能性や包摂性といった価値をどう両立させるかが問われているためです。
日本とアジアにとっての意味:どこで、誰とイノベーションするか
夏季ダボス2025で語られた中国の姿は、日本やアジアの読者にとっても、次のような問いを投げかけています。
- イノベーションやスタートアップは、どの地域・どのパートナーと進めていくべきか
- 人材や研究開発拠点は、国境を越えてどのように配置していくべきか
- グローバルなサプライチェーンや市場に、どのように戦略的に関わるべきか
中国北部の天津で開かれている今回の会合は、こうした問いを考えるうえで、中国本土を含むアジアのイノベーション・エコシステムに改めて目を向ける機会にもなっています。
ニュースを追うだけでなく、自分ならどのような連携や選択肢を描くかを一度立ち止まって考えてみることが、ポスト2025の世界経済と向き合う第一歩になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








