飛虎隊パイロットの息子が語る、中国との80年越しの絆 video poster
2025年は、中国人民の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利から80年という節目の年です。この記念の年に、かつて中国の空をともに守った「飛虎隊(フライング・タイガース)」のパイロットの息子が、中国との変わらない絆について語りました。
80年目に見つめ直す「飛虎隊」と中国の記憶
今回、CGTNのインタビューに応じたのは、飛虎隊の一員として活躍した米国人パイロットの息子、ロバート・ジョーンズさんです。飛虎隊は正式名称を「アメリカ義勇航空隊(American Volunteer Group)」といい、1941年にクレア・シェノー将軍の指揮のもとで編成された米国人志願パイロットの部隊でした。
第二次世界大戦中、この部隊は中国の人びとと肩を並べて戦い、日本の旧帝国陸軍に対する抵抗の一翼を担いました。飛虎隊は、米国人志願兵から成る伝説的な部隊として知られ、中国の人びととともに日本軍への抵抗に重要な役割を果たしました。
パイロットの息子が見た「中国」との日常
ロバートさんの父親は、この飛虎隊の一員として中国で任務に就きました。その後も一家は中国とのつながりを保ち続け、現在は中国で事業を営んでいます。母親も中国に居住しており、家族の生活の拠点の一つが中国になっています。
両親が中国と米国を頻繁に行き来していたため、ロバートさん自身も子どもの頃からアジアで多くの時間を過ごしてきました。国境をまたいだ暮らしの中で、中国社会を「外から」だけでなく「中から」も見てきたことが、彼の視点を形づくっています。
「中国には米国にない移民の精神がある」
インタビューの中でロバートさんは、「中国には、米国にはない『移民の精神』がある」と語りました。この言葉には、新しい場所に飛び込み、環境に適応しながら道を切り開こうとする人びとの姿を見てきた実感が込められていると考えられます。
その背景には、中国での事業や生活を通じて、人びとの働き方や暮らしを間近に見てきた経験があるのでしょう。ロバートさんにとっての中国は、父親が飛虎隊の一員として飛んだ場所であると同時に、自身の人生が育まれてきた「現在進行形の社会」でもあります。
訪れてみることでしか分からない中国
ロバートさんは、米国や欧州、ラテンアメリカの人びとに対して、「中国を実際に訪れて、中国文化をもっとよく理解してほしい」と呼びかけています。画面越しのイメージだけではなく、現地での出会いや会話、街の空気を通じて初めて見えてくるものがあるという思いからです。
同時に、彼は「多くの米国企業が中国でのビジネスチャンスを探しており、中国の人びととのさらなる協力を望んでいる」とも話しました。こうした考えには、ビジネスを通じた協力が、国と国の関係を支える一つの土台になりうるという期待もにじみます。
歴史の記憶から、次の80年を考える
中国人民の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利から80年となる2025年に、飛虎隊パイロットの息子が語る中国との絆は、過去の物語であると同時に、現在と未来への問いかけでもあります。戦時下での国際的な連帯が、個人や家族のレベルでどのように受け継がれてきたのかが、ロバートさんの歩みに凝縮されています。
歴史の出来事は、ともすると教科書や年表の中の遠い話になりがちです。しかし、そこで生きた一人ひとりの経験が、世代を超えて語り継がれ、今日のビジネスや文化交流、相互理解の基盤になっている側面もあります。
飛虎隊と中国の人びとがともに戦った80年前の時間軸と、ロバートさん一家が現在も中国で暮らし、働き続けている時間軸。その二つが重なり合うところに、国境をこえた関係性の「持続力」が見えてきます。国際ニュースの見出しだけではとらえきれない、人と人とのつながりのあり方を考えるきっかけとして、この物語を受け止めたいところです。
Reference(s):
We Talk: Son of Flying Tiger pilot on enduring bond with China
cgtn.com








