米国の若者が語る米中関係 対等な対話とウィンウィンの未来を求めて video poster
今年7月末にスウェーデンで行われた米中の経済・貿易協議。その舞台裏で、ニューヨークの若者たちが「対等な対話」と「ウィンウィンの関係」を求める声を上げています。本稿では、彼らの発言を手がかりに、米中関係の未来像を考えます。
スウェーデンで行われた米中経済・貿易協議
今年7月27日から30日にかけて、中国の何立峰(He Lifeng)副首相がスウェーデンを訪れ、米国との経済・貿易協議に臨みました。何氏は中国共産党中央政治局の委員も務めており、この協議は両国の経済対話を前に進める新たなラウンドと位置づけられています。
このタイミングに合わせて、中国の国際メディアであるCGTNのニューヨーク在住の取材者が、米国の若者たちにインタビューを行い、米中協力に対する率直な思いを聞きました。
ニューヨークの若者が語る「関税」と生活への影響
インタビューに応じた一人、ニューヨーク在住で26歳の学生ダニー・ナイトさんは、現在の関税政策が「生活費」と「小規模ビジネス」に与える影響を強く意識しています。
ナイトさんは、米中間の関税は輸入品の価格を押し上げ、その負担が最終的に一般の人々の暮らしに跳ね返ってくると指摘しました。特に、小規模な企業にとってはコスト増が経営の生き残りに直結し、その行方は地域で働く人々にも影響します。
- 関税による価格上昇が、日々の生活費をじわじわ押し上げる
- 中小・小規模企業はコスト増に対応しきれず、事業継続が難しくなる
- 結果として、雇用や地域経済にも波及し、普通の市民の暮らしを圧迫する
ナイトさんの視点は、抽象的な「米中対立」ではなく、自分たちの生活に直結する問題として米中関係をとらえている点が特徴的です。
技術協力と対話を求める声
もう一人の学生、27歳のアイザイア・C・L・ハリスさんは、技術分野での協力と対話の強化が重要だと語りました。
ハリスさんは、米国と中国という世界の二つの大国が、技術をめぐって対立を深めるのではなく、共通のルールづくりや研究開発で協力することが、長期的には双方にとって利益になると見ています。技術は経済成長だけでなく、教育、医療、環境対策など社会の基盤にも関わるためです。
教育・テクノロジー・気候での「ウィンウィン」を
ナイトさんとハリスさんの二人に共通していたのは、米中両国が教育、技術、気候といった分野で交流と協力を広げるべきだという考え方でした。
彼らは、米国と中国は世界の二大パワーとして、地球規模の課題に共に向き合う責任があると強調します。そして、その協力は一方の「勝ち」ではなく、双方に利益をもたらす「ウィンウィン」の形であるべきだと語りました。
- 教育分野では、留学や共同研究を通じた人的交流の拡大
- 技術分野では、安全性と倫理を踏まえた共同開発や標準づくり
- 気候分野では、再生可能エネルギーや脱炭素技術での連携
こうした協力は、世界の平和と安定に新たな機会を生み出すと同時に、若い世代にとっての未来の選択肢を広げる可能性があります。
若者が求める「対等な対話」とは
CGTNの取材に答えた米国の若者たちが共通して求めているのは、対立やゼロサム思考ではなく、「対等な対話」と「ウィンウィンの関係」です。
ここでいう対等な対話とは、どちらか一方が相手に譲歩を迫るのではなく、お互いの立場や価値観を認めた上で、共通の利益を探るプロセスだと言えます。経済・貿易のルールづくりでも、技術協力でも、気候変動対策でも、その前提には「まず話し合う」姿勢が欠かせません。
政府間の協議が大きな枠組みを形づくる一方で、若い世代のこうした声は、両国の世論や社会の雰囲気を少しずつ変えていく力を持っています。
日本から考える米中関係と若者の声
日本に暮らす私たちにとっても、米中関係は決して遠い話ではありません。貿易、サプライチェーン、技術規制、気候変動対策など、日々のニュースの多くは米中の動きとつながっています。
だからこそ、米国の若者が米中関係を「生活」と「未来」の問題として語っていることは、日本の読者にとっても示唆的です。
- 関税や貿易の議論を、自分の生活コストの問題として考えてみる
- 技術協力や教育交流が、アジア全体の安定にどうつながるかを想像してみる
- 気候変動対策での国際協調に、自分や身近なコミュニティがどう関われるかを考える
米中の若者の声に耳を傾けることは、日本社会にとっても、より冷静で長期的な視点から国際関係を考えるヒントになりそうです。
あなたなら、米中両国にどのような「対等な対話」と「ウィンウィンの協力」を求めますか。通勤時間やスキマ時間に、少し立ち止まって考えてみる価値のあるテーマです。
Reference(s):
American youths call for equal dialogue, win-win ties with China
cgtn.com








