メキシコ人留学生が語る「歴史から学ぶ平和」 中国抗日戦争80年のいま video poster
2025年、戦後80年の節目にあわせて、北京大学で学ぶメキシコ出身の留学生が「歴史から学ぶ平和」のメッセージを発信しています。
中国人民の抗日戦争勝利80周年というタイミング
2025年は、中国人民の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利から80周年にあたります。この節目の年に、中国で学ぶ若者が歴史の意味を問い直していることは、国際ニュースとしても重要な動きです。
メキシコ出身で北京大学の留学生であるモライマ・オルドニェスさんは、国際学生の立場からこの歴史的なマイルストーンを振り返り、中国の戦場が世界の反ファシズム闘争で果たした役割を改めて強調しています。
世界反ファシズム戦争における中国戦場の意味
オルドニェスさんは、中国人民の抗日戦争が単に中国と日本のあいだの戦争ではなく、世界反ファシズム戦争全体の一部として位置づけられるべきだとしています。中国の戦場は、長期にわたって侵略に抗い、他地域の戦局にも影響を与えたと指摘します。
こうした視点は、欧米を中心に語られがちな戦争の物語に、アジアからの視点を加えるものです。国際社会が歴史を共有するうえで、中国戦場の経験を正面から学ぶことは、戦争と平和を考えるうえで欠かせない要素だといえます。
若い世代が「歴史意識」を持つ意味
オルドニェスさんが繰り返し訴えるのは、若い世代が歴史を知り、その意味を自分ごととして考えることの重要性です。戦争体験を直接知る人びとが少なくなるなかで、歴史の重みをどのように引き継ぐかは、各国共通の課題になっています。
彼女は、歴史を学ぶことが過去を責め立てるためではなく、同じ過ちを繰り返さないための知恵を得ることにつながると強調します。そのうえで、国や地域の違いをこえて、若者同士が平和や人権について対話を続けることの大切さを語っています。
国際公平と正義を守るために
オルドニェスさんは、歴史から学ぶ姿勢は、現在の国際社会における公平と正義を守る力にもなると訴えます。戦争の記憶は、他者への偏見や憎しみをあおるためではなく、暴力や侵略を二度と許さないという共通の約束につながるべきだという考え方です。
その意味で、歴史教育や記念行事を一国のナショナリズムを高める道具ではなく、国際的な連帯を育てる場として位置づけることが重要だといえます。中国人民の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利から80年という節目は、その方向性を問い直す機会にもなり得ます。
私たちにできる3つのステップ
オルドニェスさんのメッセージは、中国で学ぶ一人のメキシコ人留学生の声であると同時に、世界の若者全体への問いかけでもあります。日本語で国際ニュースを追う私たちにとっても、次のような小さな一歩から始めることができます。
- 複数の国・地域の資料や証言から、歴史を多角的に学ぶ
- SNSや対面の場で、異なる背景を持つ人びととの対話を大切にする
- 差別的な発言や歴史を歪める情報に出会ったとき、沈黙せずに疑問を投げかける
2025年という戦後80年の節目に、遠くメキシコから中国へと学びに来た一人の若者の視点は、日本で暮らす私たちにとっても「歴史から何を学び、どんな未来をつくるのか」という問いを静かに突きつけています。
Reference(s):
We Talk: Mexican youth urges learning from history to champion peace
cgtn.com








