飢餓と包囲のガザで住民が訴え 「ここが私たちの故郷」 video poster
2025年8月17日、イスラエル軍がガザ市へのさらなる進軍と、住民を南部へ移動させる計画を発表しました。この動きは国際社会から広く非難の声が上がっており、ガザの人びとは飢餓と包囲の中で、いま何を感じているのでしょうか。現地から伝わる住民の声を手がかりに、状況を見ていきます。
イスラエル軍、ガザ市への新たな作戦を発表
イスラエル軍は8月17日、ガザ市にさらに進軍し、市民をガザ南部へ移動させる方針を明らかにしました。軍は、作戦に先立ち南部にテントや物資を提供すると説明し、ガザ市の支配権を確保するための作戦だとしています。
しかし、この発表に対しては、国際社会から強い懸念と非難が寄せられています。住民の大規模な移動を伴う軍事行動は、人道的な影響が大きく、すでに不安定な生活を送るガザの人びとに、さらなる負担を強いることになるからです。
飢えと包囲の中で暮らすガザ住民
ガザ南部の都市ハンユニスでは、中国の国際メディアCGTNの現地記者が路上で住民に話を聞きました。飢餓と包囲の中で暮らす人びとが、いまの生活の苦しさやイスラエル軍の行動について語りました。
複数の住民は、日々の生活が「飢え」と隣り合わせであることや、安全な場所が見つからない不安を口にしました。十分な食料や生活物資が手に入らない環境で、家族を守りながら暮らすことは簡単ではありません。
それでも、多くの人びとが故郷を離れず、とどまり続けています。その背景には、「ここが自分たちの土地だ」という強い思いがあります。
「ガザは私たちの土地」 故郷を離れないという決意
ハンユニスの住民ハッサン・カディフさんは、「ガザは私たちの土地です。どんなことをされても、私たちはこの故郷にとどまります」と語りました。繰り返される攻撃や包囲のなかでも、自分たちの土地を守り抜こうとする決意がにじみます。
カディフさんの家族も、戦闘の影響を大きく受けています。複数の子どもたちは、すでに数年分の学校教育を受けられていません。いちばん年下の子どもは、幼稚園の2年間をまるごと失ったといいます。
失われた「学びの時間」
子ども時代に学校で過ごす時間は、学力だけでなく、友人関係や社会性を育むうえでも重要です。その時間が長く奪われることは、子どもたちの将来に深い影響を与えかねません。
それでもカディフさんは、戦闘が終われば子どもたちは再び学校に通い、教育を受け、夢をかなえることができると信じています。この「いつか再び学べる日が来る」という信念が、過酷な日常を支える支えになっています。
数字では見えない、ガザの「当事者の視点」
ガザをめぐる国際ニュースでは、作戦名や犠牲者数などの「数字」が注目されがちです。しかし、ハンユニスで語られたような一人ひとりの声に耳を傾けると、そこには、故郷を守ろうとする強い意志と、家族の未来をあきらめない静かな希望が浮かび上がります。
包囲と飢餓の中で暮らすガザの人びとは、単なる「被害者」ではなく、自らの土地を守る主体として日々を生きています。こうした視点に触れることは、紛争を遠くから見ている私たちが、国際ニュースをどのように受け止めるかを問い直すきっかけにもなります。
Reference(s):
cgtn.com







