国連80周年と若者の声 オランダ出身アーティストが語る共感と正義 video poster
国連創設80周年を記念したキャンペーン「One Home: Shared Future」で、オランダ出身の若手アーティストMogさんが「正義」と「共感」の大切さを語りました。世界各地で貧困や紛争、不正義に直面する人々がいる今、このメッセージは私たち一人ひとりのあり方を静かに問い直しています。
国連80周年と「One Home: Shared Future」
国連の80年という節目に合わせ、CGTNは世界各地のコンテンツクリエイターと協力し、「One Home: Shared Future(ひとつの家、共に拓く未来)」をテーマに動画キャンペーンを行っています。この企画は、人類の未来に対する若い世代の希望や問題意識に耳を傾けることを目的とし、異なる文化や背景を持つ若者が、自分の言葉で社会への思いを語る場になっています。
北京で映画を学ぶオランダ出身アーティスト・Mogさん
その一人であるMogさんは、オランダ出身のアーティストで、現在は北京電影学院でシネマトグラフィ(映画の撮影や映像表現を専門的に学ぶ分野)を学んでいます。出身地とは異なる土地で暮らしながら映像を学ぶ経験が、世界や社会を複数の視点から捉える感覚につながっているとみることもできるでしょう。
「正義」と「共感」に込めたメッセージ
動画の中でMogさんがまず強調するのは、「たとえ自分が少し不便さや不快さを感じることになっても、人には寛大でありたい」という考え方です。世界には、極度の貧困の中で暮らす人や、紛争地帯で日々の安全すら脅かされている人、不当な扱いや差別に直面している人がいます。そうした人々の存在を思い浮かべるとき、自分の快適さだけを優先する生き方を問い直す必要があるのではないか、と呼びかけています。
Mogさんはまた、正義という考え方について「人間の心の奥深くに刻み込まれていて、多くの人がそこに向かって努力しているもの」だと語ります。誰か一人でも不正義を強いられているなら、それは私たち全員にとって「引き受けるべきではない傷」であり、見過ごしてはならないと示唆しています。正義とは、抽象的な理念ではなく、他者の痛みに敏感であろうとする日々の態度そのものだ、という視点です。
彼女のメッセージを整理すると、次のようなポイントに集約できます。
- 自分の快適さだけでなく、遠くにいる人々の苦しみにも思いを馳せること
- 目の前の小さな不正義も「自分には関係ない」と切り捨てないこと
- 不当な状況に置かれている人の声を聞き、共感しようと努めること
私たちが日常でできること
国際ニュースやSNSを通じて、遠く離れた地域の惨事や不公正の映像を日々目にする私たちは、ときに「見慣れてしまう」危険も抱えています。Mogさんの言葉は、その麻痺をそっと揺さぶり、世界のどこかで起きている不正義を完全に他人事としてしまわないことの大切さを思い出させてくれます。
共感と正義を日常の行動につなげる方法は、必ずしも大きなこととは限りません。身の回りで困っている人に声をかける、弱い立場にいる人の発信に耳を傾ける、議論の場で少数派の意見がかき消されそうなときに「その人の話も聞こう」と提案する――そうした小さな選択の積み重ねが、誰かの不正義を軽くする一歩になり得ます。
国連80周年を機に行われている「One Home: Shared Future」は、人類が一つの「家」を共有しているという発想を改めて投げかけています。オランダから北京へと学びの場を移した一人の若者の視点から語られる共感と正義のメッセージは、分断が語られがちな時代にあっても、他者の痛みに心を寄せようとする感覚を保ち続けることの重要性を静かに伝えています。
Reference(s):
UN@80: Dutch youth calls for empathy in the face of injustice
cgtn.com








