ガザで50万人超が飢饉 包囲解除を求める住民の声 video poster
2025年8月22日、国連機関が公表した最新の食料安全保障分析で、ガザ地区で50万人以上が飢饉(ききん)に陥っていると評価されました。現地では飢えによる死者も出ており、住民は続く包囲の解除を強く求めています。
国連の分析が示す「最悪レベル」の危機
今回公表されたのは、国際的な飢餓評価の枠組みである統合食料安全保障段階分類(IPC)に基づく新たな分析です。報告書によると、ガザでは50万人以上が飢饉と分類される段階にあり、広範な飢餓、極度の困窮、本来防げたはずの死が同時に起きているとされています。
このIPCが導入されてから20年以上の間で、中東地域で飢饉が公式に確認されたのは今回が初めてとされています。それだけ、ガザの状況が国際基準で見ても極めて深刻であることを意味します。
「朝から並んでも子どもに十分な食べ物がない」
ガザのヌセイラート難民キャンプから避難した男性は、支援物資の配給を求めて朝から長い列に並んでいたと語りました。彼は、子どもたちのためにわずかな食料を得ようと、午前中いっぱいを費やしたといいます。
男性は現在の状況について、「経済状況はとても厳しい。検問所が閉じられ、私たちにはどうすることもできない」と話し、一刻も早く状況が改善し、包囲が終わることへの期待を口にしました。
飢饉が日常を奪う——飢えによる死と葬儀
現地を取材した記者は、飢えが原因で亡くなった男性の葬儀に立ち会ったといいます。棺を囲む家族や友人たちに共通していたのは、「この死は防げたはずだった」という思いでした。
飢饉とは、単に食料が不足している状態ではありません。多くの人が日々の食事を確保できず、やせ細り、子どもや高齢者を中心に命が失われていく段階を指します。今回のガザの事例では、その結果として葬儀が日常風景の一部になりつつあることが、現地の証言から浮かび上がります。
なぜ「包囲の解除」が求められているのか
ガザの人々が訴えているのは、包囲が続くことで、食料や生活必需品が思うように届かないという現実です。国連の分析が示した飢饉レベルの危機の背景には、物資と人の移動が大きく制限されている状況があります。
住民が求める包囲の解除とは、主に次のような変化を意味します。
- 食料や医薬品など人道支援物資が、安定的かつ十分な量でガザに入ること
- 住民が長時間の行列に並ばなくても、基本的な食事を確保できること
- 病人や負傷者が、必要な医療へのアクセスを得られること
こうした条件が整わない限り、飢饉からの脱却は難しく、ガザの人々の生活は「生き延びるための毎日」のままになってしまいます。
遠く離れた私たちが知る意味
日本から見るとガザは遠い地域ですが、今回の国連の分析結果と現地の証言は、飢餓や包囲が人々の生活と尊厳をどのように奪っていくのかを具体的に伝えています。
ニュースに触れる私たちにできる第一歩は、状況を知り続けることです。国連機関や人道支援団体など公的な情報源が発信するデータや現地の声に目を向けることで、ガザで何が起きているのかを自分ごととして捉えやすくなります。
ガザの飢饉は、単なる「遠い場所の悲劇」ではなく、国際社会全体が向き合うべき人道課題です。住民が求める包囲の解除と、飢えによる死をこれ以上増やさないための道筋を、各国や国際機関がどのように描けるのかが問われています。
Reference(s):
Gaza famine hits highest level, residents demand siege be lifted
cgtn.com








