国連80周年とタジキスタンの若者が語る「質の高い教育」 video poster
2025年に創設80周年を迎えた国際連合(国連)を背景に、世界各地の若者が「これからの人類の未来」について声を上げ始めています。本稿では、タジキスタン出身で現在中国の人民大学でジャーナリズムを学ぶ学生、シャフノザ・アミルベコワさんが語る「質の高い教育」の意味を紹介します。
国連80周年と「One Home: Shared Future」キャンペーン
国連80周年となる2025年、国際ニュースを伝えるCGTNは、世界のコンテンツ制作者と協力し、若者の視点から人類の未来を描くビジュアルストーリーテリング企画「One Home: Shared Future」を展開しています。世界中の若者が、自分たちの言葉と映像で「共有する未来」への希望を発信する試みです。
その一つのエピソードとして登場するのが、タジキスタン出身の学生シャフノザ・アミルベコワさんです。彼女は「質の高い教育」というテーマを通じて、自らの経験と気づきを世界に向けて発信しています。
タジキスタンの若者が見つけた「質の高い教育」
シャフノザさんは、タジキスタンで育ち、現在は中国の人民大学でジャーナリズムを学んでいます。異なる国で学ぶなかで、彼女は「質の高い教育とは何か」という問いに真剣に向き合うようになりました。
その答えの一つが、「質の高い教育は、単に試験に合格することではない」という気づきです。多くの社会で、教育はテストの点数や資格によって評価されがちです。しかし彼女は、学びの価値はそれだけでは測れないと実感するようになりました。
試験の先にある学び:人生の道を照らすもの
シャフノザさんにとって、質の高い教育とは、自分の人生の道筋を照らしてくれるものです。知識を「詰め込む」だけで終わるのではなく、自分は何を大切にし、どのような道を歩んでいきたいのかを考える力を育ててくれます。
授業や課題を通して得た学びは、単なる情報の集積ではなく、将来の選択肢を広げ、自分の生き方に影響を与えるものだといいます。彼女は、質の高い教育によって自分の人生の道が照らされ、「どこに向かいたいのか」がよりはっきり見えるようになったと感じています。
異文化とつながる力としての教育
もう一つ、シャフノザさんが強調するのは、質の高い教育が「人と人をつなぐ力」を持っているという点です。現在、中国の人民大学で学び、生活するなかで、彼女はさまざまな文化的背景を持つ人びとと出会い、対話を重ねてきました。
そうした経験を通じて、教育は教室のなかだけで完結するものではなく、異なる文化を理解し、尊重し合うための入り口になると感じるようになったといいます。授業で学ぶ理論や知識に加えて、日々の会話や共同作業を通じて、彼女の視野は大きく広がっていきました。
シャフノザさんにとって、質の高い教育とは、「異なる文化を持つ人たちとつながり、対話する勇気を与えてくれるもの」でもあります。その結果、彼女はより大胆に、より自信を持って「広い世界へ一歩を踏み出す」ことができるようになったと感じています。
なぜ今、「質の高い教育」が国際的なテーマなのか
シャフノザさんの経験は、教育の質が個人の人生だけでなく、国境を越えた相互理解にも影響を与えることを示しています。試験の点数や資格の数ではなく、
- どんな人と出会えるか
- どんな問いを持てるようになるか
- どんな世界の広がりを感じられるようになるか
といった観点から教育をとらえ直すことは、多くの国や地域で共通する課題です。
国連が80周年の節目に、若者の物語や声に光を当てるキャンペーンを行っている背景には、まさにこうした問題意識があります。これからの社会を担う若い世代が、どのような教育を受け、どのような価値観や視点を育んでいくのかは、人類の未来を左右するテーマでもあります。
日本の読者への問いかけ:教育の「質」をどう捉えるか
日本で学び、働く私たちにとっても、「質の高い教育」は決して遠い話ではありません。受験や資格試験の勉強に追われるなかで、次のような問いを自分に投げかけてみることができるかもしれません。
- 今の学びは、自分の人生の方向性を照らしてくれているだろうか。
- 教育を通じて、異なる文化や価値観を持つ人と出会う機会を持てているだろうか。
- 試験の結果以外に、自分の内面のどんな変化や成長を感じられているだろうか。
タジキスタン出身の一人の学生が、中国での学びを通じて見いだした「質の高い教育」の姿は、日本の私たちにとっても、自分自身の学び方や教育観を静かに見直すきっかけになります。
国連80周年の2025年という節目の年に、世界の若者が発信する物語に耳を傾けることは、「これからの学び」を考えるうえで重要なヒントを与えてくれるはずです。試験の先にある学びの意味を、一人ひとりが自分の言葉で考え直すタイミングに来ているのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








