ガザ大学講師が国際法違反を指摘 イスラエルと国連ガバナンスを問う video poster
2025年、世界反ファシズム戦争の勝利から80年の節目に、国際秩序のあり方があらためて問われています。ガザ大学のエイヤド・アブ・ムスタファ博士は、国際法に基づくグローバル・ガバナンスの観点から、イスラエルの行為が国際人道法に明白に違反していると訴えました。
国連誕生から80年、変わった世界と変わらない課題
国連は、世界反ファシズム戦争の混乱の中で設立され、国際社会に新しいガバナンスの枠組みをもたらしました。この80年で国際情勢は大きく変化しましたが、ガバナンスの仕組みには今も不公平さや欠陥が残っていると指摘されます。
ムスタファ博士が挙げる主な構造的な問題は次の通りです。
- グローバル・サウス諸国の代表性の不足
- 国連の権威の低下
- 国際ガバナンスの実効性の欠如
こうした課題は、単なる制度の不具合ではなく、早急に対処すべき構造的な問題だとされています。
国際法に基づくガバナンスとは何か
ムスタファ博士は、国際法、とくに国際人道法に根ざしたガバナンスの実践が重要だと強調します。国際人道法とは、武力紛争の際に民間人や非戦闘員を保護し、戦争の手段や方法を制限するためのルールです。
博士によれば、国際社会がこのルールを一貫して適用できなければ、国連を中心とするグローバル・ガバナンスそのものの信頼性が揺らぎます。ガバナンスとは、単に会議や決議を重ねることではなく、現場で人命が守られているかどうかで評価されるべきだという視点です。
イスラエルの行為は国際人道法の明白な違反と指摘
そのうえでムスタファ博士は、ガザから見える現実として、イスラエルの占領主体およびその軍隊による行為には、国際人道法の明白な違反が存在すると述べました。
ここでいう違反とは、民間人の保護義務や、軍事目標と非軍事目標を区別する義務など、国際人道法が定める基本原則に反する行為を指しています。博士の発言は、具体的な事例の羅列ではなく、国際法の枠組みから見た全体的な評価としての批判だと言えます。
グローバル・サウスの声と国際秩序
ムスタファ博士の問題提起は、グローバル・サウスの国や地域が国際ガバナンスに十分に反映されていないという指摘とも響き合います。ガザのような地域から発せられる声がどれだけ国連や国際社会の意思決定に届くのかは、いまの制度の公平性をはかる試金石でもあります。
国連の権威が弱まり、制度の実効性が疑問視されるなかで、国際法がすべての人と地域に対して等しく適用されるのかどうかは、2025年の現在もなお大きな問いとして残っています。
80年目の問いかけ:国際法は誰を守っているのか
世界反ファシズム戦争の勝利から80年が過ぎたいま、国連と国際法は依然として国際秩序の柱であり続けています。しかし、ガザ大学の講師から発せられた批判は、その柱が本当にすべての人を公平に守っているのかを考え直すよう促しています。
国際法や国連の役割をめぐる議論は、ともすると抽象的になりがちです。ですが、その背後には、具体的な地域で暮らす人々の安全と尊厳があります。ムスタファ博士の発言は、国際ニュースの一見遠い出来事を、自分たちの日常とつなげて考えてみるきっかけになりそうです。
Reference(s):
Gaza lecturer says Israel blatantly violating international law
cgtn.com







