インド政治集会で将棋倒し 41人死亡と証言が語る教訓 video poster
インド政治集会で将棋倒し、41人死亡
2025年9月27日、インド・タミル・ナド州カルールで開かれていた政治集会で将棋倒しが発生し、少なくとも41人が死亡、100人を超える人が負傷しました。集会の場が一瞬にして、命を落とす人が出る深刻な事故現場へと変わりました。
俳優ヴィジャイ氏が主催した政治集会で発生
事故が起きたのは、映画俳優として知られるヴィジャイ氏が主催した政治集会でした。集会は、同氏が支持する政党「タミラガ・ヴェットリ・カザガム(Tamilaga Vettri Kazhagam)」を後押しする目的で開かれていたとされています。政治的なメッセージを伝える場として企画されたイベントでしたが、一転して多くの被害者を出す事態となりました。
「立っていることもできなかった」生存者の証言
現場の状況は、目撃者や生存者の証言から少しずつ見えてきています。CGTNの記者は、カルール在住のナヴィーン・クマールさんに当時の様子を聞きました。
ナヴィーンさんは、将棋倒しが起きた瞬間の会場について、集会があまりにも混雑していて、将棋倒しが発生したときには人びとが立っていることもできなかったと振り返っています。この証言から、会場の密集ぶりと、事故が起きたときの無力感が伝わってきます。
群衆事故が示す「混雑そのもの」の危険性
今回のような将棋倒し事故は、特定の誰かの行動というより、「人が集まりすぎる」という状況そのものが大きな危険につながる点に特徴があります。人が密集した中でわずかなきっかけが生まれると、その力が周囲に連鎖し、多くの人が一気に倒れてしまうことがあります。
政治集会のように、多くの人が一か所に集まり、熱気も高まりやすい場では、参加者数の見込みや動く方向、出入り口の位置などを前提にした安全設計が欠かせません。群衆の安全確保は、国や地域を問わず、大規模イベントに共通する課題だといえます。
ニュースから私たちが考えたいこと
ニュースでは「何人死亡したのか」が大きく報じられますが、ナヴィーンさんのような生存者の声に耳を傾けると、「立っていることもできないほどの混雑」という状態が、どれほど危険なのかをあらためて意識させられます。
大規模な集会やイベントは、人びとが意見を共有したり、政治的な主張を表明したりする大切な場でもあります。しかし、安全が十分に確保されなければ、一瞬で命にかかわる事故につながりかねません。主催者による綿密な準備やリスクの見積もりに加え、参加者一人ひとりが「混みすぎている」と感じたときに無理をしないという感覚を持つことも、リスクを下げる一つの要素になり得ます。
カルールで起きたこの事故は、政治集会を含むあらゆる大規模イベントにおいて、群衆の安全をどう守るのかという問いを、私たちに静かに投げかけています。
Reference(s):
Stringer Dispatch: Survivors recall moment of Indian stampede
cgtn.com








