ドイツの若者が見る中国国際輸入博覧会 中独市場の架け橋に video poster
2025年11月5〜10日にかけて、上海の国家会展・コンベンションセンターで第8回中国国際輸入博覧会(CIIE)が開催されました。世界の開放度をテーマにしたこの国際イベントに、ドイツの若い世代も関心を寄せています。
第8回CIIE、上海で開催
中国国際輸入博覧会(China International Import Expo、CIIE)は、世界各地の企業や団体が参加し、自国の製品やサービスを紹介する大規模な輸入見本市です。2025年の第8回CIIEは、上海の国家会展・コンベンションセンターを会場に6日間にわたり行われました。
会期中には、世界の開放状況を分析する「World Openness Report(世界開放報告書)」と、各国・地域の開放度を指数化した最新の「World Openness Index(世界開放指数)」が発表されました。また、次のようなテーマで数多くのフォーラムが開催されています。
- 多国間協力の再活性化
- デジタルインテリジェンスによる開発の促進
- グリーンで持続可能な成長
- より開かれた中国の実現
単なる展示会ではなく、「開かれた経済」と「持続可能な発展」の方向性を世界に示す場として位置づけられていることがわかります。
ドイツ人留学生が注目する「グリーン」と「スマート」
こうしたCIIEに、ドイツからも若い世代が参加しています。南京理工大学に留学中のドイツ人学生、レメル・ヤスミンさんは、特に次の分野に強い関心を持っているといいます。
- 環境負荷の少ないグリーンサービスや製品
- デジタル技術を活用したスマートなサービス
- 産業のデジタル化・知能化によるトランスフォーメーション(変革)
ヤスミンさんにとって、CIIEは最新のグリーン技術やスマートサービスに直接触れられる「実験場」のような存在です。展示される新製品やソリューションを通じて、今後の産業や都市、日常生活がどのように変わっていくのかを具体的にイメージできるからです。
デジタルインテリジェンスが変える産業のかたち
2025年のCIIEでは、「デジタルインテリジェンスによる開発の促進」が一つの重要なキーワードとなりました。デジタルインテリジェンスとは、デジタル技術と人工知能(AI)を組み合わせ、産業やサービスの効率・品質を高めていく発想です。
こうした分野は、機械工学やIT産業が強いドイツと、中国の技術や市場が交わる接点でもあります。ヤスミンさんがデジタルやスマート関連の展示に注目する背景には、中独双方の強みを学び、自国と世界のつながりを自分の目で確かめたいという思いもあるのでしょう。
CIIEは中独市場をつなぐ「架け橋」
ヤスミンさんは、中国国際輸入博覧会を「中国とドイツの市場をつなぐ特別なプラットフォーム」だと見ています。CIIEのような国際的な場を通じて、次のような可能性が広がると考えているからです。
- 中国とドイツの企業が新製品や技術を通じて協力を深める
- 両国の市場が世界市場とより強くつながる
- グリーン転換や持続可能な開発を、国境を越えて共同で進める
気候変動対策やエネルギー転換、デジタル化といった課題は、どの国も単独では解決できません。CIIEで共有されるアイデアやプロジェクトは、中独だけでなく、世界がより持続可能な方向へ進むための「共通の土台」として機能しうるといえます。
日本の読者にとっての意味
日本から見ると、中国とドイツの動きは一見遠い話に見えるかもしれません。しかし、グリーン転換やデジタルインテリジェンスといったテーマは、日本の企業や社会にとっても避けて通れない課題です。
ドイツの若者がCIIEを「中独市場を結ぶ架け橋」と捉えていることは、国境を越えた協力の可能性を、世代を問わず自分ごととして考えるきっかけになります。こうした視点は、日本の私たちが今後の国際社会の中でどのように関わり、どのような価値を提供していくのかを考えるヒントにもなるでしょう。
巨大な国際見本市のニュースを、「遠くの出来事」として流してしまうのか、それとも自分の仕事やライフスタイルの変化と結びつけて考えるのか。その違いが、10年後のキャリアや社会の姿を静かに分けていくのかもしれません。
Reference(s):
German youth sees CIIE as a bridge linking Chinese and German markets
cgtn.com








