米政府閉鎖が最長記録、市民が払う「分断」の代償 video poster
米連邦政府の一部閉鎖が2025年11月12日時点で43日目に入り、過去最長の記録を更新しました。長引く政治的な行き詰まりのツケは、市民の生活に重くのしかかっています。
11月12日時点で43日目、米政府閉鎖が最長記録に
米連邦政府の一部閉鎖は、2025年11月12日時点で43日目に入り、過去最長の政府閉鎖となりました。この記録的な政治的行き詰まりは、行政サービスだけでなく、人びとの日常生活にも広い影響を与えています。
与野党の対立が解けないまま時間だけが過ぎ、先行きは不透明なままです。本記事では、この米国政府閉鎖をめぐる党派対立と、市民の暮らし・政治不信への影響を整理します。
妥協なき共和・民主、深まる党派対立
一部の分析では、今回の政府閉鎖は、米国で進む党派対立の深刻さを象徴する出来事だと指摘されています。共和党と民主党は互いに責任を押しつけ合い、この状況を自らの政治的な目的のために利用しているとされています。
両党が有権者向けのアピールを優先し、実質的な妥協に踏み出す姿勢が見えないことが問題だとされます。妥協案が模索されないまま、対立が固定化しているのです。
- 相手を非難し、自陣営を正当化するメッセージの応酬
- 短期的な政治的得点を狙った駆け引き
- 国民生活よりも「党の戦略」が優先されているとの印象
市民生活への打撃「未来を前借りして生きている」
こうした政治の膠着(こうちゃく)の代償を払っているのは、市民です。政府閉鎖の長期化で、多くの人びとが自分たちの利益や生活が深刻な打撃を受けていると感じています。
現地での取材では、「人びとは生活のために未来を前借りするしかない」との声も聞かれました。貯蓄を取り崩したり、将来の支出を先送りしたりして、なんとか目の前の支払いを乗り切るしかないという切実な現実がにじみます。
政治的な対立が長引くほど、「自分たちの犠牲が、政党同士の争いの道具にされているのではないか」という失望感や無力感は、じわじわと広がっていきます。
マイアミで見えた社会構造と政治不信
米国南部の都市マイアミで行われた住民へのインタビューでは、政府閉鎖と二大政党の対立をめぐる市民の見方が浮かび上がりました。人びとは、この事態を通じて、社会の格差構造や政治への信頼の揺らぎを語っています。
安定した収入や資産を持つ人と、そうでない人では、政府閉鎖の影響の受け方が大きく異なるとの指摘もあります。政治の対立は一見「全員にとっての問題」に見えながら、その負担はより弱い立場の人に重くのしかかりやすいという現実です。
また、「政治家同士の争いのために、自分たち市民が犠牲になっている」と感じる人も多く、政府や議会といった政治制度そのものへの信頼が揺らいでいる様子がうかがえます。
私たちがこのニュースから考えたいこと
今回の米国政府閉鎖は、一国の予算をめぐる争いという枠を超え、政治的分断が社会にどのような負荷をかけるのかを示す出来事でもあります。対立が激しくなるほど、妥協は「敗北」とみなされがちですが、そのコストは市民が日々の暮らしの中で支払うことになります。
私たちにとっても、次のような問いを投げかけています。
- 政治家や政党は、どこまで「対立」を許容し、どこから「妥協」を優先すべきなのか
- 有権者は、党派的な立場だけでなく、自分たちの生活への影響をどう評価すべきか
- 政治への信頼を損なわずに、多様な意見を調整するために何が必要か
米国で起きていることは、遠い国の出来事ではなく、多くの国や地域が直面しつつある「分断の時代」の縮図でもあります。長引く政府閉鎖が突きつける現実を、私たち自身の社会を見つめ直すきっかけとして考えてみる必要がありそうです。
Reference(s):
U. S. government shutdown breaks record, citizens pay the price
cgtn.com








