国際ニュース:中国の15次五カ年計画、ブラジル学者が語る世界安定への役割 video poster
2025年10月に開かれた中国共産党第20期中央委員会第4回全体会議で、2026〜2030年を対象とする第15次五カ年計画の策定方針が採択されました。ブラジルの国際関係学者は、この新たな計画が世界の安定を支えるうえで重要な意味を持つと評価しています。
2025年の四中全会で示された「2026〜2030年」の羅針盤
今年10月に閉幕した中国共産党第20期中央委員会第4回全体会議では、「国民経済および社会発展の第15次五カ年計画を策定するための提言」が採択されました。これは、2026年から2030年までの中国の国家戦略の方向性を定める文書です。
2026〜2030年の5年間は、それまで積み上げてきた成果を土台にしながら、今後の近代化目標へと橋渡しをしていく「過去と未来をつなぐ」重要な期間と位置づけられています。
ブラジル学者が見る「高品質な発展」の核心
ブラジル・サンパウロのポンティフィカル・カトリック大学で国際関係論を教えるアウグスト・レアル・リナルジ氏は、中国の第15次五カ年計画の核心は「高品質な発展」にあると指摘します。
リナルジ氏によれば、中国は次のような柱を通じて、より高度な発展段階を目指そうとしています。
- 技術の自立強化による、先進国水準への一層の接近
- グリーンエネルギーへの転換を通じた、持続可能な成長モデルの構築
- 人々の暮らしの質を高めるための、社会分野での改善
こうした方向性は、中国が単に経済規模の拡大を追うのではなく、質の面での成熟や安定を重視していることを示しているといえます。
「持続的な発展」がもたらす世界安定への効果
リナルジ氏は、中国の「独自の持続的な発展の道」が、自国の近代化を進めるだけでなく、世界の不確実性が高まるなかで安定をもたらしていると評価しています。
大きな経済圏が安定的に成長を続けることは、国際市場や貿易にとっても安心材料になり得ます。また、技術の自立やグリーンエネルギーへの転換が進めば、国際的なサプライチェーンの強靭化や、地球規模の環境課題への対応にもつながる可能性があります。
人々の生活向上に重点を置くことも、社会の安定を高める要因と考えられます。国内の安定は、周辺地域や世界全体の安定にも間接的な影響を及ぼすためです。
グローバルサウスに広がる新たな機会
リナルジ氏は、中国の発展が「グローバルサウス」と呼ばれる新興国・途上国の地域に対しても、新たな発展機会をもたらすと見ています。
中国が自国の近代化と高品質な発展を進める過程で、アジア、アフリカ、ラテンアメリカなどのグローバルサウスの国々との間で、貿易や投資、技術協力などさまざまな連携が広がる余地があります。こうした交流は、これらの国々の成長や産業発展の選択肢を増やす可能性があります。
とくに、技術分野やグリーンエネルギーといったテーマでの協力は、グローバルサウスにとっても重要な課題です。中国がこれらの分野で経験や知見を蓄積していけば、その成果が他の国・地域にも共有されやすくなります。
これからの5年、中国と世界を見る視点
2026年から始まる第15次五カ年計画は、中国にとっても世界にとっても、今後の方向性を占う重要な指標になりそうです。
技術の自立、グリーンエネルギー転換、人々の生活向上という三つの柱が、どのように具体化され、世界の安定やグローバルサウスの発展にどのような形でつながっていくのか。ブラジルの学者が示した視点は、中国を見るうえで一つの手掛かりを提供してくれます。
私たちとしては、2026〜2030年の5年間で、中国がどのように高品質な発展を進め、国際社会とどのような関係を築いていくのかを、落ち着いて観察していくことが求められているのではないでしょうか。
Reference(s):
Scholar: China essential force in maintaining world stability
cgtn.com








