ブエノスアイレスで中国料理体験 100人がアーモンドチキンに笑顔 video poster
アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで、中国料理の「アーモンドチキン」を100人の人びとが無料で試食するイベントが行われました。キッチンを仕切ったのは、中国とアルゼンチンをつなぐシェフ、トマス・スーさんです。
100人分のアーモンドチキン、その場で手作り
2025年、ブエノスアイレスで撮影された今回の動画では、トマス・スーさんが100人分のアーモンドチキンを一から作り上げていく様子が紹介されています。材料の下ごしらえから、炒める手順、盛り付けまでが丁寧に追いかけられ、中国料理がどのように完成していくのかが一目で分かります。
イベントでは、用意された料理はすべて無料でふるまわれました。街ゆく人びとが足を止めて皿を受け取り、香ばしいアーモンドの香りと柔らかい鶏肉の組み合わせをゆっくり味わう姿が映し出されています。
初めて中国料理を味わう人も
動画の中で印象的なのは、中国料理を初めて口にするというアルゼンチンの人びとの反応です。普段は地元の料理を中心に食べている人が、一口目で驚き、二口目で笑顔になる瞬間が切り取られています。
「思っていたよりあっさりしている」「ナッツの食感が楽しい」など、さまざまなコメントが飛び出し、料理をきっかけに自然と会話が広がっていく様子からは、食の力の大きさが伝わってきます。
中国とアルゼンチンをつなぐシェフ、トマス・スー
今回の企画を主導したのが、シェフのトマス・スーさんです。動画では、彼がどのような思いで中国料理をブエノスアイレスの人びとに届けているのか、その背景も語られています。
中国とアルゼンチンという遠く離れた地域を、料理を通じてつなぐ。その姿勢は、単なるグルメ企画を超えた文化交流の試みとして映ります。日常の食卓に、別の国の「ふつうの味」を持ち込むことで、互いの距離を少しずつ縮めていく。そんな静かなメッセージが込められているようです。
なぜ中国料理は人びとの心をつかむのか
今回のアーモンドチキンの企画は、中国料理が持つ「分かりやすさ」と「新しさ」のバランスを示しているように見えます。鶏肉とナッツという身近な食材を使いながら、味付けや調理法によって、ふだんとは違う体験を生み出しているからです。
異なる食文化に触れるとき、多くの人は少し不安を感じます。しかし、馴染みのある食材や見た目が手がかりになることで、「試してみよう」という一歩につながります。アーモンドチキンは、その橋渡し役になっていると言えるでしょう。
動画から見える、小さな国際交流
100人分の料理を無料で提供することは、経済的な意味では大きな利益を生みません。それでもあえて実行した背景には、「まずは食べてもらうこと自体に価値がある」という考え方があります。
実際、この企画によって、中国料理をきっかけに中国やアルゼンチンの文化について話し始める人が現れたり、自分のルーツや家族の歴史を語り出す人もいたりします。大きな外交イベントではなく、街角の一皿を通じたやりとりだからこそ、素直な感想や本音が引き出されやすいのかもしれません。
私たちが学べること
今回の「100人にアーモンドチキンをふるまう」という試みから、私たちが日本で考えられるポイントも見えてきます。
- 知らない国や地域を知る入口として、「食」をもっと活用できるのではないか
- 高価なイベントでなくても、少人数から始まる交流が積み重なれば、大きな理解につながるのではないか
- 動画やSNSを通じて、その場にいない人とも体験を共有できる時代に、何を伝えたいのか
2025年の今、世界の分断や対立が語られる場面は少なくありません。その一方で、今回のように、料理を分かち合うシンプルな行動から、静かに国境を越えるつながりが生まれています。
ブエノスアイレスでのアーモンドチキンの一皿は、中国とアルゼンチン、そして画面越しの私たちをも緩やかにつなぐ、小さな国際ニュースと言えるのではないでしょうか。
Reference(s):
cgtn.com








