ベネズエラ上空を「全面閉鎖」 トランプ発言に市民反発 video poster
ベネズエラ上空を「全面閉鎖」 米トランプ大統領の投稿とは
2025年11月29日、トランプ米大統領が自身のSNS「Truth Social」に投稿し、ベネズエラ上空とその周辺の空域を「完全に閉鎖すべきだ」と宣言しました。国際ニュースとしても大きな意味を持つこの発言に、ベネズエラの首都カラカスの市民からは厳しい声が上がっています。
「航空会社、パイロット、麻薬密売人、人身売買業者へ」と呼びかけ
投稿の中でトランプ米大統領は、「すべての航空会社、パイロット、麻薬密売人、人身売買業者に告ぐ。ベネズエラ上空とその周辺の空域は完全に閉鎖されたとみなすこと」といった趣旨のメッセージを発信しました。具体的な運用方法や、どのような法的根拠に基づくのかといった詳細は、この投稿の中では示されていませんでした。
カラカス市民の声「完全に狂っている」「権力の乱用」
中国の国際メディアであるCGTNのストリンガー(現地取材チーム)がカラカスで行ったインタビューでは、複数の市民が今回の動きを批判しました。
エディマールさん「完全に狂っている」
現地在住の市民エディマールさんは、米国の決定について「完全に狂っている」と語り、納得しがたい措置だと受け止めていることを明らかにしました。
マリベルさん「望んでいない事態」「権力の乱用」
別の住民マリベルさんは、「これは私たちが一番望んでいない事態です。でも、こうした状況がどんどん頻繁になっている。これは乱用、権力の乱用です」と話し、今回の措置を強い言葉で批判しました。
なぜ「権力の乱用」と感じるのか
カラカスの市民の言葉からは、自国の空域をめぐる決定を、国外の政治指導者が一方的に宣言したことへの違和感がにじみます。空の移動は、人や物資の流れ、家族との往来など、生活と深く結びついています。その上空が「完全に閉鎖された」と宣言されれば、たとえ具体的な影響がまだ見えなくても、「自分たちの頭上で何か大きなことが決められている」という不安を抱きやすくなります。
また、投稿の中で具体的な根拠やプロセスが示されていないことも、市民から見ると「説明のない力の行使」に映ります。こうした状況が「権力の乱用」と受け止められる背景には、政治的な対立だけでなく、日常生活への影響を懸念する市民感情があると考えられます。
SNS時代の「宣言」が投げかける問い
今回のように、国家の安全保障や国際関係にかかわる可能性のあるメッセージが、SNSの投稿という形で突然発信されるケースは、近年目立つようになっています。短く強い言葉で発信されたメッセージは瞬時に拡散されますが、その意味や法的な位置づけ、実際の影響は必ずしも明らかではありません。
カラカスの人々の反応は、「誰が、どのようなプロセスで、どこまで権力を行使できるのか」という問いを私たちに投げかけています。国際ニュースを日本語で追う私たちにとっても、指導者の発言そのものだけでなく、それを受け止める現地の人々の声に耳を傾けることが、状況を立体的に理解する手がかりになりそうです。
Reference(s):
We Talk: Venezuelans denounce U.S. airspace blockade as abuse of power
cgtn.com








