北京の胡同で見えた「本当の街」——スペイン人留学生が2025年に選んだ暮らし video poster
2025年、スペイン出身の中国留学生メリチェル・イェラモスさんが「北京をいちばん北京らしく知りたい」と選んだのは、中心部の胡同(こどう)に住むという暮らしでした。細い路地、古い四合院(しごういん)、日々の生活のにぎわいが、歴史と現代が同居する街の表情を毎日見せてくれるといいます。
なぜ胡同に住むのか——“観光”から“一日”へ
胡同は、北京を象徴する路地空間です。メリチェルさんは、名所を巡るだけでは掴みにくい「街の手触り」を、生活者として確かめるために胡同への転居を決めました。
古い中庭住宅が連なる景色、路地が編み目のように続く構造、そこに重なる日常の気配。そうした要素が、北京の「本物の姿」に近い入口になる、と彼女は捉えています。
朝の天壇、鼓楼近くの静けさ——街のリズムに身を合わせる
彼女が魅了されているのは、北京の文化の厚みと、都市のエネルギーです。印象的な時間として挙げるのが、天壇での朝の運動の静けさ。さらに、鼓楼の近くにある古くて落ち着いた通りを歩くと、同じ都市の中で空気がすっと変わるのを感じるそうです。
- 天壇の朝:運動をする人々の穏やかな時間
- 鼓楼周辺:古い街路を歩く“静かな散歩”
- 雍和宮:漢とチベットの建築要素が溶け合う空間
食の記憶が、街の記憶になる
都市の理解は、風景だけでなく味覚にも宿ります。メリチェルさんにとって忘れがたいのは、北京ダックの香ばしさ、炸醤麺(ジャージャー麺)の濃厚な味わい、そして冬に食べる透明感のある糖葫蘆(タンフールー)。一皿ごとに、その日の光景が結びつき、街の記憶として残っていくといいます。
「ゆっくり歩く」ことで見えてくるもの
メリチェルさんは、中国本土を訪れるならペースを落とし、通りや路地、そこで続く習慣を丁寧に見ていくことが大切だと話します。そうすることで、長い歴史の奥行きと同時に、人の温かさが息づく瞬間に出会える——胡同での暮らしは、その実感を日々更新する経験になっているようです。
旅の視点から生活の視点へ。2025年の北京で、彼女が胡同を選んだ理由は「どこへ行ったか」ではなく、「どんな一日を重ねたか」に、街の輪郭が現れると感じたからなのかもしれません。
Reference(s):
Stories in 2025: Spanish youth finds the true Beijing in hutong
cgtn.com








