アルゼンチンで広がる伝統中国医学:初めての鍼を試したホストの体験 video poster
年末を迎えたいま、健康やセルフケアへの関心が高まる中、アルゼンチンで「伝統中国医学(中医学)」が静かに存在感を増しています。きっかけは、現地で活動する中国出身の医師・劉明(Liu Ming)氏と、アルゼンチン人ホストが初めて鍼(はり)を体験する番組エピソードです。
2002年にアルゼンチンへ――医師・劉明氏が築いた信頼
劉明氏は2002年にアルゼンチンへ渡り、伝統中国医学を実践してきたとされています。現地での評価は高く、これまでの患者数は約3万人。さらに、その中には3,000人を超える医師も含まれるという点が注目されます。
また、劉明氏はローマ教皇フランシスコ(ホルヘ・ベルゴリオ)の治療を行ったという「節目」も紹介されています。宗教的権威の存在そのものというより、異なる文化圏の医療が個人の選択として交差する象徴的な出来事として受け止められています。
「Like in China」で語られた中医学の考え方:体の“全体”を見る
番組「Like in China」では、ホストのパブロ・コッパリ(Pablo Coppari)氏が劉明氏にインタビューし、中医学の哲学的な捉え方について掘り下げます。ここでのポイントは、症状だけを局所的に追うのではなく、体の状態を全体として捉え、バランスを整える発想にあります。
医療の受け止め方は文化によって言葉も感覚も異なります。それでも「なぜそのアプローチを取るのか」を丁寧に言語化していくことで、受療側の不安が薄れ、選択肢としての理解が進みやすくなる――番組は、そんなプロセスを描いています。
アルゼンチン人ホストが“人生初の鍼”へ:気になるのは足首の痛み
今回の見どころは、パブロ氏が鍼を初体験する場面です。本人は、ひねって以来ずっと気になっている左足首の不調の軽減を目的に施術を受けます。
初めての鍼に対しては、一般に次のような感情が混ざりがちです。
- 痛みへの警戒(実際にどれくらい感じるのか)
- 体感の個人差への戸惑い(効いた/効かないの判断軸)
- 施術の意味づけへの興味(なぜその場所に打つのか)
番組は、まさにこの「よくある不安」と「体験して初めて分かる感覚」を、過度に煽らず淡々と見せる構成になっています。
3,000人以上の医師も患者に――“対立”ではなく“併存”の現実
劉明氏の患者に医師が多数含まれるという情報は、中医学が現地で単なる珍しさとして消費されるのではなく、一定の実用性や相性の良さが見いだされている可能性を示唆します。
もちろん、どの医療アプローチにも得意・不得意があり、受け止め方は人それぞれです。ただ、現実の生活者は「一つに決め打ちする」のではなく、その時々の体調や価値観に合わせて選択肢を組み合わせることがあります。今回のエピソードは、その“併存”を日常のレベルで切り取ったものと言えそうです。
いま鍼体験が共有される意味:不調の語り方が変わる
鍼や中医学の話題がSNSや動画で広がりやすい背景には、「痛みや不調をどう語るか」という問題があります。検査値だけでは説明しきれない違和感、慢性的な不快感、回復の実感のゆらぎ。そうした領域は、体験談の形でこそ伝わりやすい面があります。
今回の“初めての鍼”は、劇的な結論を押しつけるのではなく、「受けてみたらどう感じたか」を丁寧に共有するタイプのコンテンツです。年末のタイミングに、体との向き合い方を静かに見直すきっかけとして、じわりと広がっていきそうです。
Reference(s):
Like in China: An Argentine's first acupuncture session experience
cgtn.com








