NYの「スライス・ベーグル税」:切るだけで約8%?米国の珍しい税ルール video poster
ニューヨークでベーグルを「切ってもらう」だけで、約8%の売上税がかかる――。2026年1月現在も、米国では州や都市ごとに税の定義が細かく分かれ、旅行者や消費者を戸惑わせるケースがあります。
ベーグルが「調理済み食品」になる境界線
米国の「ベーグルの街」とも呼ばれるニューヨーク市では、店員がベーグルに手を加えると(スライスする、トーストする、トッピングをのせるなど)「調理済み食品(prepared food)」として扱われ、売上税の対象になります。初めて訪れた人ほど、会計で初めて気づくことがあるようです。
背景にあるのは、“買ってそのまま持ち帰れる食品”と、“店で用意された食事(調理・提供)”を税務上で分ける考え方です。ベーグルは日常食に見えても、「どこからが提供サービスなのか」という線引きが税額に直結します。
米国各地にある「珍税」:ナプキン、タトゥー、キャンディ
こうした独特の区分はニューヨークだけではありません。米国では州ごとに税法を定めるため、分類の違いが“珍しい税”として目立つことがあります。例として、次のような呼び名が挙げられています。
- コロラドの「ナプキン税」
- アーカンソーの「タトゥー税」
- イリノイの「キャンディ税」
同じ「食品」や「サービス」に見えても、税務上は別物として扱われることがあり、結果として地域差が生まれます。
なぜこんな違いが生まれるのか:州ごとの“断絶”
現地取材では、消費者や店側が「わかりにくい」と感じる場面も伝えられました。起業家のブランドン・トマソン氏は、州がそれぞれ税法に責任を持つ仕組みに触れ、ルール同士の“接続の悪さ”が不一致を生みやすい、という趣旨の見方を示しています。
税のルールは、単に「高い・安い」ではなく、定義(分類)と運用(現場の提供形態)の組み合わせで体感が変わります。そこに州・都市単位の差が重なることで、「切ったら課税」という一見不思議な現象が起きます。
旅行者・消費者ができる小さな対策
米国の税はレジで加算されることが多く、表示価格と支払額がズレやすいのも特徴です。今回のような“分類で変わる税”に出会ったときは、次のような工夫が現実的です。
- 「スライスしますか?」に注意:カットや温め、トッピング追加で課税対象になる場合があります。
- その場で確認する:提供形態によって税が変わるか、店員に一言聞くのが早道です。
- レシートを見て内訳を把握:食品・サービスの区分が反映されていることがあります。
ベーグルのような身近な食べ物が、地域ルールの“見えにくさ”を映す鏡になる。そんな米国税制の一断面として、「スライス・ベーグル税」は記憶に残りやすい話題です。
Reference(s):
'Sliced bagel tax' in New York and other peculiar American taxes
cgtn.com








