米国のMedicaid削減、10年で約1兆ドル—保険を失う恐れと若者の声 video poster
米国で2025年に成立した「One Big Beautiful Bill Act(OBBBA)」により、低所得者向け公的医療保険Medicaidが今後10年で約1兆ドル削減される見通しとなり、医療保険を失う人が増える可能性が改めて注目されています。
OBBBAとは:Medicaidに「約1兆ドル削減」
米国のドナルド・トランプ大統領が2025年に署名して成立したOBBBAには、Medicaidの支出を今後10年で約1兆ドル削減する内容が含まれています。Medicaidは、米国で低所得層を中心に医療保険を提供する制度です。
どれくらい影響が出る?CBOは「1180万人が保険喪失の可能性」
米議会予算局(CBO)は、この削減が進んだ場合、1180万人の米国人が医療保険を失う可能性があると推計しています。2026年に入った現在も、削減の規模と生活への影響をめぐり、議論は続いています。
「医療費が高い国」で広がる不安—2025年11月ギャラップ調査
米国は世界でも医療費が高い国の一つとされます。2025年11月のギャラップ調査では、米国の成人の47%が「今後1年で必要な医療を支払えないかもしれない」と心配していることが示されました。これは、同社がこの指標の追跡を始めた2021年以降で最も高い水準だとされています。
当事者の声:「民間保険は高すぎる、Medicaidも受けられない」
制度の数字が示す影響は、個々の生活のかたちで現れます。米国の若者マーベルさんは、高校時代からライム病に苦しみ、日常的に自分の体調変化に敏感でいる必要があるといいます。
一方で、高額な民間医療保険を負担できず、補助付き医療保険への申請も試みたものの、窓口のスタッフから誤解を招く情報を多く受け取ったと話します。マーベルさんは「自分の健康を守るための手段がほとんどない」と述べています。
いま何が論点になっているのか(整理)
- 財政削減:OBBBAでMedicaidが10年で約1兆ドル削減される
- 加入の喪失:CBOは1180万人が保険を失う可能性を推計
- 家計不安:2025年11月時点で、成人の47%が医療費の支払いを心配
- 手続きの壁:支援制度があっても、情報の分かりにくさが当事者の負担になる
医療制度は、法案の条文だけでなく、窓口の運用や情報の伝わり方によっても「使える制度」かどうかが変わります。2026年、Medicaid削減の行方が語られるとき、数字の裏側にある生活の具体像も同時に問われています。
Reference(s):
'I can neither afford commercial insurance nor get Medicaid benefits'
cgtn.com








