トランプ次期政権の閣僚候補に爆破予告とスワッティング
米国のドナルド・トランプ次期大統領の政権移行チームによると、複数の閣僚候補や政権幹部候補が爆破予告やスワッティングと呼ばれる偽通報の標的になりました。国際ニュースとしても、政治家への脅迫とオンライン犯罪が重なり合う深刻な事態です。
複数の閣僚・高官候補が標的に
米現地時間の水曜日、トランプ氏の政権移行チームの報道担当、カロライン・レーヴィット氏が声明を発表し、トランプ氏の閣僚候補や政権幹部候補が、本人と家族の命を狙った脅迫を受けたと明らかにしました。脅迫の内容は爆破予告からスワッティングまで多岐にわたると説明しています。
レーヴィット氏の声明によると、治安当局などは迅速に対応し、標的となった人びとの安全を確保したとされています。声明はSNSのXに投稿されました。
CBSニュースによれば、今回標的になったとされるのは、次のようなトランプ次期政権の人選です。
- スージー・ワイルズ氏:次期ホワイトハウス首席補佐官
- パム・ボンディ氏:フロリダ州司法長官を務め、次期司法長官に指名
- エリース・ステファニク下院議員:国連大使候補
- ハワード・ラトニック氏:商務長官候補
- ブルック・ローリンズ氏:農務長官候補
政権移行チームの声明自体は、誰が標的になったかを具体的には挙げていませんが、報道によってこれらの名前が伝えられました。
スワッティングとは何か
今回の国際ニュースで鍵となるのが、スワッティングと呼ばれる手口です。スワッティングは、実際には存在しない緊急事態を警察などに虚偽通報し、特殊部隊であるSWATなどの武装部隊を、無関係な人物の自宅などに出動させる行為を指します。
大量の武装警察が突入する状況をつくり出すため、通報された側がけがを負ったり、最悪の場合命を落とす危険もあるとされ、米国では重大な犯罪として扱われています。今回も、当局は迅速な対応で標的となった人びとの安全確保にあたったと説明されています。
バイデン大統領も非難、続くトランプ氏への脅威
ホワイトハウスの報道担当者によると、民主党のジョー・バイデン米大統領も今回の脅迫について報告を受けており、政権として政治的な暴力を目的としたいかなる脅しも明確に非難していると述べました。
こうした脅威は今回が初めてではありません。トランプ氏は今年7月、ペンシルベニア州での演説中に銃撃され負傷する暗殺未遂事件を経験しています。さらに9月には、フロリダ州のゴルフ場付近でライフルを構えていた男が暗殺未遂容疑で訴追される別の事件も起きました。今回の爆破予告やスワッティングは、そうした一連の流れの中で起きたものです。
政権移行期の安全と民主主義への問い
政権移行期は、政治的緊張が高まり、候補者やその周辺への脅迫が増えやすい時期でもあります。爆破予告やスワッティングのような手口は、相手を黙らせようとするものであり、民主主義の根幹である自由で開かれた政治参加を直接揺るがします。
オンライン上で誰もが簡単に情報を発信できる一方で、虚偽通報や匿名の脅迫も拡散しやすくなっています。日本にいる私たちにとっても、政治や社会をめぐる言論の対立が暴力に変わらないために何ができるのかを考えるきっかけとなるニュースと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








