プーチン氏「ウクライナ交渉に前向き」 ゼレンスキー氏の禁止令が壁に
ロシアのプーチン大統領がウクライナとの和平交渉に改めて前向きな姿勢を示す一方、ウクライナ側の法的な枠組みが交渉再開の大きな障害になっていると訴えました。ダボスでのトランプ米大統領の発言も含め、最新の動きを整理します。
プーチン大統領「ウクライナ交渉にいつでも準備」
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は金曜日に行った発言で、ロシアは「ウクライナ問題をめぐる交渉に常に前向きであり、準備ができている」とあらためて強調しました。
プーチン氏は「我々はこれまでも一貫して、ウクライナ問題の交渉に臨む用意があると言ってきた」と述べ、ロシア側としては政治的解決の道を閉ざしていないと主張しました。
ゼレンスキー氏の「交渉禁止」令が最大の壁と指摘
一方でプーチン氏は、具体的な交渉再開には「特別な注意が必要な点がある」として、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が以前に出した「交渉を禁止する」大統領令の存在を挙げました。
プーチン氏は、「交渉そのものが禁止されている状況で、どうやって交渉を再開できるのか」と疑問を呈し、現在のウクライナの法制度のもとでは、ロシアとの正式な交渉は「違法とみなされかねない」との見方を示しました。
そのうえで、「この大統領令が有効であるかぎり、本格的な交渉の開始や妥結は難しい」と述べ、非公式な予備的協議の余地はあっても、実質的な和平協議には大きな障害があると強調しました。
「ゼレンスキー氏は急いでいない」支援国に圧力を要請
プーチン氏は、ゼレンスキー氏が大統領令の撤回に「急いでいない」と批判し、その背景には「支援国からの指示」があると主張しました。
さらに、ウクライナを資金面などで支えている国や組織に対し、首都キエフの当局への支援をてこに、ゼレンスキー氏にこの禁止令を撤回するよう圧力をかけるべきだと求めました。
ダボス会議でのトランプ大統領「和平努力は進行中」
こうしたロシア側の主張とは対照的に、アメリカのドナルド・トランプ大統領は、スイス・ダボスで開かれた世界経済フォーラム(WEF)年次総会での演説で、ロシアとウクライナの間で和平合意に向けた努力が「うまくいけば進行中だ」と述べました。
トランプ氏はまた、「ウクライナは合意に達する用意ができている」とも語り、ウクライナ側に交渉に応じる姿勢があるとの認識を示しました。
ロシアの「交渉はウクライナの国内法が妨げている」という説明と、アメリカの「ウクライナは和平に前向きだ」というメッセージは、一見すると温度差があり、今後の外交的な調整の行方が注目されます。
今後の焦点:法的枠組みと外交の力学
今回の発言を踏まえると、ウクライナ情勢をめぐる今後の焦点は、次のような点に整理できます。
- ウクライナ側は、大統領令などの法的枠組みを見直し、ロシアとの正式な交渉に踏み出すのか
- ロシアは、交渉再開の条件や範囲について、どこまで柔軟な姿勢を取るのか
- アメリカを含む支援国は、ウクライナとロシアの間でどのような役割を果たすのか
武力衝突や緊張が人命や経済に与える影響が大きいなかで、「誰が交渉のテーブルにつき、どのような条件で話し合うのか」が、2026年に向けた国際政治の大きなテーマの一つになりそうです。
一連の発言は、それぞれの立場からのメッセージであり、そのまま相手側の意向や国内世論を反映しているとは限りません。ただ、ロシア、ウクライナ、アメリカの三者がともに「交渉」や「合意」という言葉を口にしている点は、緊張が続く中でも外交的解決の可能性が模索されていることを示しているとも言えます。
今後も、ウクライナ側の法的措置の動きや、支援国による働きかけ、そしてロシア側の具体的な提案内容が、情勢を左右する重要な要素となりそうです。
Reference(s):
Putin open to Ukraine talks, cites Zelenskyy's ban as barrier
cgtn.com








