DPRKが戦略巡航ミサイル発射試験 米国に最も強力な対抗措置を警告
DPRK(朝鮮民主主義人民共和国)が水中発射型の戦略巡航ミサイルの試験発射を実施し、米国に対して最も強力な対抗措置を取ると警告しました。米朝関係と朝鮮半島情勢をめぐる緊張が、改めて注目されています。
水中発射の戦略巡航ミサイル試験、金正恩氏が立ち会い
朝鮮中央通信(KCNA)は、DPRKが土曜日に戦略巡航ミサイルの発射試験を行ったと日曜日に報じました。金正恩氏が現場で試験を見守り、重要な兵器システムの試射だと位置づけたとされています。
報道によると、今回試験されたのは水中から水上へ向けて発射される水中発射型の戦略巡航ミサイルで、
- 飛行距離は約1500キロメートル
- 飛行時間は7507〜7511秒(およそ2時間強)
とされます。ミサイルは設定された標的に命中したと伝えられており、国防力の強化と地域の安全保障環境の変化に対応するための計画の一環だと説明されています。
巡航ミサイルは、一般的に低高度を長時間飛行しながら標的に接近するとされ、探知や迎撃が難しくなるとみられています。さらに水中からの発射能力は、どこからでも攻撃が可能だというメッセージとして受け止められかねません。
米国に対し「最も強力な対抗措置」を予告
同じく日曜日に伝えられたDPRK外務省の声明では、米国がDPRKの主権を認めない限り、最も強力な対抗措置を取ると警告しました。声明は、韓国(大韓民国)と米国の軍事同盟や共同軍事演習が、地域の緊張を高めていると非難しています。
一方、米国のトランプ大統領は木曜日のインタビューで、金正恩氏と第1期政権の間に築いたワーキングリレーションシップを挙げ、再び連絡を取る意向を示したとされています。軍事的な圧力の応酬と、首脳レベルでの対話の可能性をうかがわせる発言が、同時進行している構図です。
抑止力の「より徹底した完成」を強調
KCNAによれば、金正恩氏はDPRKの戦争抑止力の手段がより徹底して完成されつつあると述べ、軍事力強化の努力を今後も続ける考えを示しました。また、持続的で安定した平和と安定を守るために、より強力に発展した軍事力を基盤として重要な使命と責務を果たしていくと強調したとされています。
今月には、新たな中距離の極超音速弾道ミサイルの試験も成功したとDPRK国営メディアが伝えており、一連の動きは軍事技術と抑止力の段階的な向上を内外に誇示する狙いがあるとみられます。
朝鮮半島情勢と東アジアへの含意
今回の戦略巡航ミサイル試験と強い言葉での対米メッセージは、朝鮮半島と東アジアの安全保障環境にいくつかの論点を投げかけています。
- 軍事演習への反発とミサイル試験が繰り返されることで、偶発的な衝突や誤算のリスクが高まりかねないこと
- 米国とDPRKの間で、制裁や軍事的圧力を強める路線と、首脳対話を模索する動きが同時に存在していること
- 戦略巡航ミサイルや極超音速弾道ミサイルといった兵器の高性能化が、地域の安全保障計算を複雑にしていること
日本を含む周辺国にとっても、軍事技術の進展そのものだけでなく、それがどのような政治的メッセージとして使われるのかを見極めることが重要になっています。圧力と対話、抑止と緊張緩和をどう両立させるのかは、今後も国際社会全体に突きつけられる課題と言えます。
Reference(s):
DPRK fires strategic cruise missiles, vows tough stance on U.S.
cgtn.com








