ハマス、米停戦案を検討 イスラエルはガザ攻撃を強化
パレスチナのイスラム組織ハマスが米国の停戦案を精査する一方で、イスラエルはガザ地区への攻撃を強めており、停戦再開に向けた動きと軍事行動が同時に進むねじれた状況になっています。2025年12月現在も、ガザ情勢の緊張は続いています。
米国の「ブリッジ案」:停戦を4月まで延長へ
米国の特使スティーブ・ウィトコフ氏が先週提示したとされる「ブリッジ案」は、現在の停戦枠組みを4月ごろまで延長し、その間に恒久的な停戦(敵対行為の完全な停止)に向けた協議を進めることを目的としています。
ウィトコフ氏の案は、イスラム教のラマダンやユダヤ教の過越祭が終わった後も4月ごろまで停戦を維持し、その間に恒久的な停戦に向けた交渉を進めることを目指しています。
ハマス「複数の仲介案を検討中」
ハマスの報道担当ターヒル・アル=ヌヌ氏は、ウィトコフ氏の提案に加え、他の仲介者から示された新しいイニシアチブも含めて検討していると述べました。目的は、ガザ地区からのイスラエル軍の完全撤収と、戦闘終結に向けた枠組みの確立だとしています。
エジプトも「橋渡し案」を提示か
ロイター通信は、複数のエジプト治安筋の話として、エジプトも独自の「橋渡し案(ブリッジ案)」を提示したと報じています。ただし、報道によるとハマスはこの案にはまだ正式に回答していないとされています。
エジプト案は、ガザに残る人質の解放スケジュールと、イスラエル軍の完全撤収期限を並行して設定し、その履行を米国が保証するという枠組みだと伝えられています。
停戦崩壊後、イスラエルは攻撃を強化
約2カ月続いた停戦が事実上打ち切られてから3日後、イスラエル軍はガザ地区への空爆・地上作戦・海上からの攻撃を強めています。イスラエル国防相イスラエル・カッツ氏は、ハマスが残る人質を解放し、組織として「完全に打倒」されるまで軍事作戦を続けると表明しました。
カッツ氏はまた、市民を戦闘地域からガザ南部へ移動させる意向を示しており、ガザ住民への影響が懸念されています。
米国はイスラエルの「自衛権」を強調
米国家安全保障担当大統領補佐官のマイク・ウォルツ氏は、イスラエルには自衛する権利があると改めて強調しました。ウォルツ氏は、停戦が延長されなかったのは「ハマスが残る人質をすべて解放しなかったためだ」と主張し、「イスラエルにはハマスのテロリストから自国民を守るあらゆる権利がある」と述べました。
ハマスは「事実の歪曲」と反発
これに対しアル=ヌヌ氏は、ウォルツ氏が事実を歪めていると批判しました。同氏によると、ハマスは停戦と囚人交換に関して明確な提案を行ったものの、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が政治的な理由からそれらを拒否し、努力を台無しにしたと主張しています。
今後の焦点:停戦延長か、戦闘継続か
現在のガザ情勢では、
- 米国やエジプトなどが提示する停戦延長・橋渡し案がまとまるかどうか
- 人質解放とイスラエル軍撤収の具体的なタイムラインが合意できるか
- 軍事行動がどの段階で抑制され、市民の安全と人道支援が確保されるか
といった点が主要な争点となっています。
停戦案の詳細や交渉の中身は依然として不透明ですが、軍事行動が続くなかで外交的な打開策をどこまで具体化できるかが、今後数週間から数カ月にわたり国際社会の大きな関心事となりそうです。
Reference(s):
Hamas reviews U.S. ceasefire proposal as Israel intensifies strikes
cgtn.com








