シンガポール大統領が議会解散 2025年総選挙の日程と制度を整理
シンガポールで議会解散、2025年総選挙へ
2025年4月15日、シンガポールのシャンダマン大統領がファン・シュンツァイ首相の助言に基づき議会を解散し、2025年の国政総選挙に向けたプロセスが正式に始まりました。日本語でシンガポールの国際ニュースを追いたい読者向けに、解散から総選挙までの流れと、同国の議会制度の特徴をコンパクトに整理します。
4月15日に議会解散、5月3日投票とする日程
首相府の発表によると、シャンダマン大統領は2025年4月15日15時(現地時間)に議会を解散し、同時に総選挙の実施を命じる選挙令書を出しました。
- 2025年4月15日:議会解散・選挙令書の発出
- 2025年4月23日:立候補受け付けが行われる「ノミネーション・デー(候補者登録日)」
- 2025年5月3日:投票日として設定
選挙管理を担う選挙局は、投票日を2025年5月3日とすることを確認しました。これにより、2025年春にかけて総選挙の公式な日程が固まった形です。
シンガポールの議会制度の特徴
シンガポールの議会は一院制で、通常の任期は5年ですが、今回のように大統領が解散を決めた場合は、解散から3か月以内に総選挙を実施する必要があります。議会は次の3つの枠で構成されます。
- 選出議員(MP):総選挙で選ばれる議員
- 非選出議員(Non-Constituency MP):選挙区で当選はしなかったものの、得票率の高かった野党候補から選ばれる枠(最大12人)
- 指名議員(Nominated MP):特別委員会の推薦に基づき、大統領が任命する枠で、任期は2年半
非選出議員は、野党の声を議会に反映させるための仕組みとされており、指名議員は専門家や市民社会の代表など、多様な意見を議会に取り込む役割を担います。
2020年に選ばれた議会の構成
今回解散された議会は、2020年7月11日の総選挙で選ばれたもので、合計103人の議員で構成されていました。
- 選出議員:92人
- ピープルズ・アクション・パーティー(Peoples Action Party):83人
- ワーカーズ・パーティー(Workers Party):9人
- 非選出議員:2人
- 指名議員:9人
議長はセア・キアンピン氏が務めていました。与党が多数を占める一方、非選出議員や指名議員の制度によって、多様な政治勢力や専門家の意見が議場に入る構造になっていたことが分かります。
2024年に発足したファン・シュンツァイ政権
シンガポールでは2024年5月、ファン・シュンツァイ氏が首相に就任し、新たな内閣が発足しました。2025年総選挙は、この新体制にとって初めての国政選挙となります。
2024年に組閣された主な顔ぶれは次の通りです。
- ファン・シュンツァイ首相:首相と財務相を兼任
- リー・シェンロン上級相(Senior Minister Lee Hsien Loong)
- ヤン・キムヨン副首相・通商産業相(Deputy Prime Minister and Minister for Trade and Industry Yan Kim Yong)
- ワン・ルイジエ副首相(Deputy Prime Minister Wang Ruijie)
- チャン・ジーシエン国家安全保障担当上級相(Senior Minister for National Security Coordination Zhang Zhixian)
経験豊富な上級相と新しい指導層が同居する布陣となっており、総選挙はこうした体制への信任を問う重要なタイミングとなりました。
なぜ今回の総選挙が重要なのか
2025年のシンガポール総選挙は、次のような点で注目されました。
- 新首相の下で初の総選挙:ファン・シュンツァイ首相が率いる政権の実行力や支持の広がりが試される選挙となります。
- 議会構成の行方:与党の議席数に加え、ワーカーズ・パーティーなど野党勢力の議席や、非選出議員枠の扱いも焦点になります。
- 制度としての安定性:非選出議員や指名議員の仕組みを通じて、多様な声をどうすくい上げるかも、中長期的な関心事です。
シンガポールは議会の解散から3か月以内に選挙を行うルールを持ち、今回もその枠内でスケジュールが組まれました。制度としての予見可能性と、政治的な緊張感が同居するタイミングだったといえます。
ニュースをどう読み解くか
シンガポールの2025年総選挙は、東南アジアの政治動向を考えるうえでも重要な材料です。日本語で国際ニュースを追う読者にとっては、次のような視点で情報をチェックしておくと、議論やSNSでの共有がしやすくなります。
- 議会の仕組み(選出議員・非選出議員・指名議員)が、どのように政治の安定と多様性を両立させているか
- 2024年発足の新政権が、経済や社会政策でどのような方向性を示しているか
- 総選挙後の議会構成が、国内外の政策運営にどんな影響を与えうるか
今後も、シンガポールを含むアジアの国際ニュースを日本語で丁寧に追うことで、地域全体の動きや自分自身のものの見方をアップデートするきっかけになるはずです。
Reference(s):
Singapore President Dissolves Parliament, Triggering 2025 General Elections
cctv.com








