就任100日に迫るトランプ米大統領、支持率が過去70年で最低に
就任から約100日を目前に控えたドナルド・トランプ米大統領の支持率が、戦後70年以上の中で新大統領としては最も低い水準に落ち込んでいることが、米メディアの複数の世論調査で明らかになりました。景気や関税政策への不安が、支持離れを加速させているようです。
就任100日前後で39% 過去70年以上で最低水準
ABCテレビとワシントン・ポスト、調査会社イプソスが共同で実施した世論調査によりますと、トランプ氏の大統領としての仕事ぶりを支持すると答えた人は39%でした。2月の調査から6ポイント低下し、就任から約100日を迎える新大統領としては、少なくとも過去70年以上で最も低い水準とされています。
一方、トランプ氏の仕事ぶりを支持しないと答えた人は55%に上りました。支持の度合いをたずねた質問では、強く支持すると答えた人は21%にとどまり、就任以降で最も低い水準となりました。これに対し、強く反対すると答えた人はその約2倍の44%に達しており、評価が二極化する中で強い不支持が優勢になっている様子がうかがえます。
- 支持する:39%(2月から6ポイント減)
- 支持しない:55%
- 強く支持:21%/強く反対:44%
景気と関税への不安が支持率を押し下げ
今回の調査では、米国経済やトランプ政権の経済政策に対する不安が色濃く表れました。トランプ氏の経済政策が短期的に景気後退を招く可能性があると考える人は72%に達し、現在の米経済についても73%が悪い状態にあると答えています。
就任後の変化について尋ねた質問では、経済が悪化したと答えた人が53%、自分自身の家計が悪化したと感じている人も41%に上りました。景気全体だけでなく、日々の生活レベルでも厳しさを感じている層が少なくないことが分かります。
物価上昇との関係では、7割を超える回答者がトランプ氏の関税政策が価格を押し上げるマイナス要因になっていると見ています。関税をめぐる政策そのものについても、64%が支持しないと回答し、米経済全体や他国との関係に対する政権のアプローチを支持しない人も61%に上りました。
- 72%が経済政策で景気後退の可能性を懸念
- 73%が現在の米経済を悪いと評価
- 53%が就任後に経済が悪化したと回答
- 7割超が関税政策を物価上昇の要因と見ている
イデオロギーや政党支持よりも、景気や物価、自分の懐具合といった生活への影響が、トランプ政権への評価を左右している構図が浮かび上がります。
CNN/SSRS調査も同様の傾向
別にCNNと調査会社SSRSが実施し、同じく日曜日に公表された世論調査でも、トランプ氏の支持率低下が確認されました。この調査によると、トランプ氏を支持すると答えた人は41%で、3月から4ポイント、2月末からは7ポイントの低下となっています。
支持の強さを見ると、強く支持すると答えた人は22%と過去最低を更新しました。一方で、強く支持しないと答えた人は約45%と、やはり強い不支持が支持を大きく上回っています。
CNNは、3月初め以降に経済運営への評価が下がっている背景として、トランプ政権の関税政策が株式市場の変動や物価上昇への懸念を呼び起こしていることを指摘しています。
なぜ就任100日が注目されるのか
米国では、大統領就任から100日までの期間は、新政権が初期の成果を示す重要な節目とみなされています。議会や世論との関係が比較的良好で、大統領が看板政策を一気に進めやすい時期とされ、各メディアもその実績と支持率に注目します。
その節目を前にした段階で支持率が40%を大きく割り込み、過去70年以上で最も低い水準となっていることは、トランプ政権にとって象徴的な警告シグナルといえます。特に、強く不支持と答える人が強く支持を大きく上回っている点は、政権の説得余地が狭まっていることを示唆しています。
今後の焦点 経済と物価への不安をどう和らげるか
トランプ政権の関税や通商政策は、米国だけでなく世界経済や金融市場、日本を含む各国・地域の企業や家計にも影響を及ぼします。物価や為替、サプライチェーンを通じた波及も想定されるため、政権の一挙手一投足に国際的な関心が集まっています。
支持率の動きは単なる人気投票ではなく、有権者が何に不安や期待を抱いているのかを映す鏡でもあります。物価や賃金、自分の生活にどう影響するのかという視点から米国政治をウォッチすることは、日本にいる私たちにとっても重要になってきています。
トランプ政権が景気や物価への不安をどのように受け止め、経済・関税政策や対外姿勢を修正していくのか。就任100日の節目を前に、その対応が今後の国内政治だけでなく、国際秩序や世界経済の行方にも影響を与えそうです。
Reference(s):
cgtn.com








