ハマスがガザ和平案、5年停戦と人質一括解放を仲介国に提示
パレスチナのイスラム組織ハマスが、ガザ地区をめぐる包括的な和平案を仲介国に提示し、5年間の停戦と人質・受刑者の一括交換を含む内容だと明らかにしました。
ハマス、仲介国に「包括的ガザ和平案」を提出
ハマスの幹部アブドゥル・ラフマン・シャディド氏は、現地時間の金曜日、同組織がガザ地区の包括的な和平合意に向けた提案を仲介国に提出したと述べました。提案は2025年4月17日に提示されたもので、5年間の停戦を柱としています。
シャディド氏が発表した声明によると、この和平案は、イスラエルによる「攻撃」の恒久的な停止、ガザからのイスラエル軍の全面撤退、封鎖の解除、人道支援物資の流入、そしてガザ地区の復興を求めています。
主なポイント:5年停戦と封鎖解除
提案されたガザ和平案には、軍事行動の停止だけでなく、ガザの統治や人道状況に関わる複数の要素が含まれています。
- イスラエルによる「攻撃」の恒久的停止
- イスラエル軍のガザ地区からの全面撤退
- ガザ封鎖の解除と人道支援の継続的な受け入れ
- ガザ地区のインフラや住宅などの復興
- ガザにいるすべての人質を一括で解放し、合意された人数のパレスチナ人受刑者を釈放する交換
- 地域および国際的な保証を伴う5年間の停戦
- ガザを管理する独立した委員会の設置
技術官僚による「独立委員会」でガザを運営
シャディド氏によれば、提案に含まれる統治委員会は、政党色を前面に出さない独立した技術官僚で構成されるとされています。委員会はガザの行政を担う「完全な権限と責任」を持ち、住民の安全確保や電気・水道などの基本的なサービス提供を主な任務とします。
この枠組みは、エジプトが示している「コミュニティ支援委員会」構想と足並みをそろえる形とされ、直接的な政治介入を避けつつ、移行期のガザを安定的に運営することをねらいとしています。
人質一括解放と5年停戦の意味
和平案の中でも注目されるのが、人質とパレスチナ人受刑者の「一括交換」と、5年間という比較的長期の停戦期間です。ガザにいるすべての人質を同時に解放する代わりに、事前に合意された人数のパレスチナ人受刑者を釈放するという枠組みは、段階的な取引ではなく、一度に大きく状況を動かすことを意図しているとみられます。
また、地域および国際社会による保証を条件とした5年の停戦は、ガザの復興や住民生活の立て直しに一定の時間的余裕を与える可能性があります。停戦が安定的に維持されれば、封鎖解除やインフラ復旧が進みやすくなるとの期待もにじみます。
今後の焦点:当事者と仲介国の対応
今回の提案が実際の合意につながるかどうかは、イスラエル側の受け止めと、提案を受け取った仲介国、地域・国際社会の働きかけに左右されます。特に、停戦の保証をどの国・機関がどのような形で担うのかは、今後の大きな交渉ポイントとなりそうです。
一方で、ガザの統治を誰がどのように担うかは、これまでも和平協議の難所となってきました。独立した技術官僚による委員会という案は、特定勢力の影響を抑えつつ住民生活を守ろうとする試みとも言えますが、どの勢力がどこまで受け入れるのかは不透明です。
ハマス側が示した今回のガザ和平案と5年停戦提案は、長期化する緊張の中で、ガザの人道状況と安全保障をどう両立させるかという難問に対する一つのたたき台となっています。
Reference(s):
Hamas submits Gaza peace proposal with five-year truce to mediators
cgtn.com








