イスラエル・イラン危機が激化 各国はどう反応しているのか
イスラエルとイランの軍事衝突が3日連続で続き、中東全体への波及が懸念されています。2025年12月8日時点で、米国、トルコ、EUなど主要プレーヤーはこの危機にどう反応しているのでしょうか。
中東を巻き込む恐れも 続くイスラエル・イランの攻撃
日曜日までに、イスラエルとイランの間で3日連続となる激しい攻撃の応酬が続きました。両国の領内では一日を通して攻撃が相次ぎ、死傷者が増えるなか、標的も広がっていると伝えられています。
こうした緊張の高まりは、紛争が長期化し、中東地域全体を巻き込む大規模な衝突に発展するのではないかという懸念を呼んでいます。一方で、各国の首脳らは暴力の連鎖を止めるよう呼びかけています。
トランプ米大統領「最終的には合意を」も 「まずは戦うことも」と発言
日曜日、ドナルド・トランプ米大統領は、イスラエルとイランが最終的に合意にこぎ着けることへの期待を示しました。その一方で、「ときには国同士がまず戦い、その後で話し合うこともある」と述べ、軍事衝突そのものを否定しない姿勢もにじませました。
カナダで開かれるG7サミットに向けて出発する際、トランプ大統領は記者団に対し、米国は今後もイスラエルの防衛を支援し続けると表明しました。ただし、同盟国イスラエルに対し、イランへの攻撃を一時停止するよう求めたかどうかについては明言を避けました。
トルコのエルドアン大統領「緊急行動が必要」 仲介役に意欲
トルコのレジェプ・タイイップ・エルドアン大統領は日曜日、トランプ大統領との電話協議で、イスラエルとイランの衝突が中東全体をのみ込む事態を避けるため、「緊急の行動」が必要だと訴えました。両首脳が電話で話すのは24時間で2度目でした。
トルコ大統領府の声明によりますと、エルドアン大統領は、イスラエルのイランへの攻撃によって「暴力の連鎖が生まれ、双方に取り返しのつかない経済的・市民生活への損害が生じている」と指摘し、「この危険なエスカレーションを止める措置」が必要だと強調しました。
トランプ大統領が、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領による仲介案に「オープンだ」と示唆したことを受け、エルドアン大統領も、自身も「調整役としての役割を果たす用意がある」と伝えたとされています。
EUは火曜日に外相会合 「外交努力を尽くす」
この記事を執筆している2025年12月8日時点で、欧州連合(EU)は火曜日に外相によるオンライン会合を開き、イスラエル・イラン間の衝突と、緊張緩和に向けた「次の一手」を協議する予定です。
EUの外交責任者の側近によると、この会合は、加盟各国の外相が見解を交換し、イスラエルの事実上の首都とされるテルアビブやイランの首都テヘランへの外交働きかけをどのように調整するかを話し合う場になります。
EU側は、中東の「地域の安全」と「緊張の緩和」にコミットしており、イランの核問題についても、話し合いによる合意だけが持続的な解決につながるとして、「あらゆる外交努力」を尽くす姿勢を強調しました。
広がる仲介模索 多極的な外交の行方
今回の危機では、米国だけでなく、トルコやロシアといった地域・大国も仲介役として名前が挙がっています。トランプ大統領がプーチン大統領の関与に前向きな姿勢を見せ、エルドアン大統領も自ら「調整役」を名乗り出たことで、複数のプレーヤーが関与する多極的な外交の構図が浮かび上がっています。
こうした動きは、軍事的な緊張が続く一方で、裏側では停戦や包括的な合意を模索する外交チャンネルが広がっていることも示しています。今後、どの国がどの程度の影響力を発揮し、どのような枠組みでイスラエルとイランの対話が進むのかが焦点となりそうです。
私たちが押さえておきたい3つのポイント
イスラエル・イラン危機をめぐる国際ニュースを追ううえで、次のような点を意識しておくと状況が整理しやすくなります。
- 紛争の長期化リスク:3日連続の軍事衝突が続くなか、中東全体を巻き込む大規模な戦闘へ発展する可能性が懸念されています。
- 仲介役をめぐる駆け引き:米国、トルコ、ロシア、EUなど、どの国・地域が停戦や合意の仲介を主導するのかが重要な論点です。
- 核問題と外交:EUが強調するように、イランの核問題を含め、最終的な解決は「交渉による合意」によってのみ達成できると考えられています。
中東情勢は、エネルギー市場や国際安全保障を通じて日本にも影響を与えうるテーマです。ニュースを追いながら、各国の発言や動きが「緊張のエスカレーション」を促すのか、それとも「対話と停戦」につながるのかを冷静に見ていくことが求められています。
Reference(s):
cgtn.com








