トランプ米大統領、プーチン氏との電話会談でイランとウクライナ巡り「進展なし」
米国のトランプ大統領は、木曜日に行ったロシアのプーチン大統領との電話会談で、イラン問題とウクライナで続く戦闘を巡って「進展はなかった」と語りました。大国同士の直接対話にもかかわらず溝は埋まらず、国際情勢の不透明さがあらためて浮き彫りになっています。
イランとウクライナ情勢を巡る「長い電話」
トランプ大統領によると、プーチン大統領との電話会談は「かなり長い」もので、イラン情勢に加え、「ウクライナでの戦争」についても議論が交わされました。ロシア大統領府のユーリー・ウシャコフ補佐官によれば、この電話は約1時間にわたったとされています。
イランとウクライナという二つの大きな争点を同時に扱った今回の会談は、米ロ関係だけでなく、中東と欧州の安全保障環境にも直結する国際ニュースとして注目されています。
トランプ氏「進展なし」と不満を表明
トランプ大統領は記者団に対し、「きょうは全く進展はなかった。満足していない」と述べ、イラン問題とウクライナ情勢を巡る協議で成果が得られなかったことへの不満を隠しませんでした。
米国側から「進展なし」という評価が公然と示されたことで、イランの核・安全保障問題やウクライナでの戦闘をめぐる米ロの立場の違いが依然として大きいことがうかがえます。
プーチン氏側は「目標達成」に強い自信
一方、ロシア側はより強硬かつ自信をにじませるメッセージを発しています。ウシャコフ大統領補佐官は、ウクライナをめぐる現在の対立について、プーチン大統領が「ロシアは目標を達成する」「現在の厳しい対立をもたらした根本原因を取り除く」と述べたと説明しました。
さらに、ロシアはこれらの目標を「決して放棄しない」と強調しており、ウクライナ情勢に関するロシア側の基本方針が変わっていないことを示しています。米国が「進展なし」と評する一方で、ロシアは自らの路線を維持する構えを崩していないと言えます。
ウクライナとの「第3ラウンド」協議に意欲
ウシャコフ補佐官は、ロシアがウクライナとの「第3ラウンド」の協議に応じる用意があるとも明らかにしました。ただし、今回のトランプ・プーチン両首脳の電話会談では、その具体的な議題や条件などの詳細には踏み込まれなかったとしています。
協議に前向きな姿勢を示す一方で、交渉の中身は不透明なままです。今後、実際に第3ラウンドの協議が行われるのか、その枠組みや論点がどのようなものになるのかが焦点となります。
経済・宇宙分野では協力の糸口も
安全保障をめぐって厳しい対立が続く一方で、米ロ両国は経済分野での協力の可能性も確認しました。ウシャコフ補佐官によると、エネルギーや宇宙分野を含む複数の経済プロジェクトについて、両国が「相互の関心」を再確認したとされています。
イランやウクライナを巡る緊張が続く中でも、エネルギー供給や宇宙開発といった分野では利害を共有する部分が残されていることがうかがえます。安全保障面の対立と経済面での協力が同時に存在する、複雑な米ロ関係の一端と言えるでしょう。
今回の電話会談から見える3つのポイント
- イランとウクライナを巡る安全保障問題では、米ロの立場の隔たりが大きく、今回の電話会談でも溝は埋まらなかった。
- ロシア側はウクライナでの「目標」を変更しない姿勢を改めて示しつつ、協議の扉は開けているとアピールしている。
- 対立が続く一方で、エネルギーや宇宙などの経済プロジェクトでは協力の余地を探るという「二重構造」の関係が続いている。
国際ニュースとして今回の電話会談を見ると、米ロ関係は単純な対立か協調かという二択では語れないことが分かります。イラン情勢とウクライナでの戦闘、そして米ロの経済協力の行方が、今後の世界情勢を読み解くうえで重要なカギになりそうです。
Reference(s):
Trump says no progress on Iran, Ukraine in phone call with Putin
cgtn.com








