BRICSが一方的制裁を批判 国際法とグローバルサウス連携を強調
BRICS諸国が国連の承認を受けない一方的制裁に反対する共同宣言を採択し、国際法尊重とグローバルサウスの連携強化を前面に打ち出しました。
第17回BRICS首脳会議で共同宣言
2025年12月7日(日)に開かれた第17回BRICS首脳会議で、「より包摂的で持続可能なガバナンスのためのグローバルサウス協力の強化」と題する共同宣言が採択されました。宣言は、BRICSの拡大後の枠組みのもとで協力を深める方針とともに、国際法に反する一方的な強制措置を明確に批判しています。
BRICS諸国は、国連安全保障理事会が承認していないあらゆる制裁に反対すると表明し、国際法と国連憲章に基づく多国間主義こそが、紛争解決や世界経済の安定に不可欠だと強調しました。
一方的制裁と保護主義の拡大に懸念
共同宣言は、近年増え続ける貿易制限措置に強い懸念を示しました。特に、関税や非関税障壁などの保護主義的な措置が、環境保護やグリーン政策の名目で導入される動きに警鐘を鳴らしています。
宣言は、こうした措置が次のような影響をもたらすと指摘しました。
- 世界貿易を弱体化させる
- サプライチェーン(供給網)を混乱させる
- 国際経済の成長見通しを不安定にする
拡大BRICSとグローバルサウスの連携強化
BRICS首脳は、加盟国の拡大によってグループの性格が変化していることを認め、その現実を反映するよう既存の枠組みを見直す必要があると強調しました。今後は、より効率的で、対応力があり、包摂的かつコンセンサス(合意)重視の運営を目指すとしています。
また、新興国や開発途上国とのパートナーシップ強化を優先課題に位置づけ、「グローバルサウス」の連帯を深めることで、すべての人類に利益をもたらす「真の多国間主義」を推進していくと訴えました。
協力分野はAIから宇宙まで
今回の共同宣言は、制裁問題だけでなく、幅広いグローバル課題に対するBRICSの共通立場を示しています。対象となる分野には次のようなテーマが含まれます。
- 人工知能(AI)のガバナンス
- 気候変動対策とエネルギー転換
- 技術革新とデジタル経済
- 世界保健協力
- 文化交流と人的往来
- 宇宙の平和利用
こうした分野での連携を通じて、BRICS諸国は自らの発言力を高めるとともに、既存の国際秩序のあり方に対する選択肢を提示しようとしているとも言えます。
2026年議長国はインドに
共同宣言によると、インドが2026年のBRICS議長国を務め、第18回BRICS首脳会議を主催する予定です。拡大後の枠組みがどのように運用されるのか、そして今回示された方針がどこまで実行に移されるのかが、今後の焦点となります。
日本の読者にとっての意味
日本から見ると、BRICSの動きはやや遠い話に感じられるかもしれません。しかし、一方的制裁や貿易制限への批判、グローバルサウスの連携強化は、世界経済の流れや国際ルールづくりに直接関わるテーマです。
日本企業のサプライチェーン、エネルギー市場、気候変動やAIルールの国際交渉など、多くの分野でBRICSの発信力は無視できない存在になりつつあります。今後の首脳会議や共同声明がどのような形で具体化していくのか、引き続き注視する必要がありそうです。
Reference(s):
BRICS denounces unilateral sanctions violating international law
cgtn.com








