北京で中国・米国の若者交流イベント 彭麗媛氏「友情の架け橋に」 video poster
北京で中国・米国の若者が交流
中国の習近平国家主席の妻、彭麗媛氏が木曜日、北京で開かれた『Bond with Kuliang: 2025 China-U.S. Youth Friendship Event』(クーリャンを絆に:中国・米国若者友好イベント)に出席し、中国と米国の若者に対し、両国関係の未来を担う「友情の架け橋」になるよう呼びかけました。
「違いはあっても、良き友人になれる」
彭氏はあいさつで、中国と米国は歴史や文化、言語こそ異なるものの、中国人とアメリカ人はいずれも家族を大切にし、親切で勤勉で現実的だと指摘しました。そのうえで、こうした共通点があるからこそ「良き友人であり、良きパートナーになることができる」と強調しました。
また、「若者は国家の未来であり、友情の未来でもある」と述べ、若い世代が中国・米国の友情を受け継ぐ「後継者」であり、平和と友好を広げる「推進者」となることを期待しました。
舞台となったクーリャンとは
今回の若者友好イベントは、中国福建省福州市郊外にある避暑地、クーリャンの名を冠しています。クーリャンは19世紀末から1949年ごろまで、多くの外国人が滞在した山あいのリゾートとして知られてきました。
会場では、「Friends of Kuliang(クーリャンの友人)」を立ち上げたエリン・マクインニス氏や、習主席のアイオワ時代からの友人であるルカ・ベローネ氏が登壇し、クーリャンでの思い出や、中国・米国の地域レベルの交流に携わってきた経験を語りました。
彭氏は、クーリャンをめぐる長年の交流の歴史や、約40年にわたる習主席とアイオワの友人たちとの友情が、中国と米国の友好関係を象徴していると紹介しました。
「クーリャン物語」100年を超える縁
クーリャン物語の背景には、米国の物理学者ミルトン・ガードナー氏の人生があります。ガードナー氏は1901年に両親とともに福州に渡り、10年ほどクーリャンで幸せな子ども時代を過ごした後、カリフォルニアに戻りました。しかし、生涯を通じて「いつかクーリャンに戻りたい」という思いを抱き続けたとされています。
亡くなった後、その遺志を継いだ夫人が中国を何度も訪れましたが、当初はクーリャンの正確な場所が分からず、探し続けました。やがて米国の中国人留学生の助けを得て、新聞記事を通じて「クーリャン」が福州近郊の町だと判明します。
1992年、当時福州市党委員会書記だった習近平氏は、この心温まる記事を読み、ガードナー氏の夫人に連絡を取り、クーリャン訪問に招待しました。同年8月、夫人は福州を訪れ、クーリャンの自然の美しさと中国の人々の温かさに触れるとともに、90代になっていたガードナー氏の幼なじみたちと再会しました。
このエピソードは、2012年に習氏が中国の副主席として米国を訪問した際にも紹介され、人と人との交流を通じて中国・米国の関係を強めていく必要性を訴える象徴的な物語となりました。
「5年間で5万人」若者交流の広がり
習主席はこれまでも、中国と米国の若者同士の交流の重要性を繰り返し強調してきました。2023年11月には、今後5年間で5万人の米国の若者を中国に招き、「ありのままの、多面的で立体的な中国を体験してもらう」構想を打ち出しています。
この構想に基づき、米国メリーランド州モンゴメリー郡の若者によるピックルボール(テニスと卓球の要素を持つスポーツ)の文化交流団が4月に中国を訪問しました。最近、習主席はこの交流団の教師と生徒に返信を送り、中国・米国関係の未来は若者にかかっていると強調しました。
習主席は、彼らが両国の友情を深める新しい世代の「親善大使」となり、両国民の友好にいっそう貢献してほしいとの期待を示しました。交流団を率いたジェフリー・サリバン氏は、この訪問を通じて中国文化や人々との触れ合いを深く体験できたと述べ、「一生忘れられない旅になった」と振り返っています。
若者一人ひとりがつくる未来
今回の北京での若者友好イベントは、歴史あるクーリャン物語と、現在進行形の人と人との交流を結びつける場となりました。彭氏と習主席が繰り返し口にするのは、国家間の違いよりも、人々の共通点に目を向けようというメッセージです。
中国と米国の関係は、経済や安全保障など多くの要素が絡み合う複雑なテーマですが、その土台を支えるのは、市民レベルの信頼と理解です。留学やスポーツ、文化活動を通じて、自分の目で相手の社会を見て、友人をつくった若者は、その後の進路や職場で、自然と「橋渡し役」となっていきます。
クーリャン物語がそうであったように、一人の記憶や一度の出会いが、何十年にもわたる交流のきっかけになることがあります。中国・米国の若者がどのような友情を育てていくのか。その積み重ねが、これからの国際関係を形づくる一つの鍵になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








