韓国軍、DPRKとの国境拡声器撤去開始 緊張緩和へ一歩
韓国軍、DPRKとの国境沿い拡声器撤去を開始
韓国の国防省によると、韓国軍(ROK軍)は月曜日、朝鮮民主主義人民共和国(DPRK)との国境沿いに設置していた宣伝用拡声器の撤去作業を始めました。南北間の心理戦の象徴でもあった拡声器の撤去は、朝鮮半島情勢の緊張緩和に向けた一歩として受け止められています。
「実務的措置」と位置づけ 警戒態勢には影響せず
韓国国防省は声明で、今回の撤去は両者間の緊張を和らげるために取られた「実務的な措置」だと説明しています。同時に、韓国軍の警戒・防衛態勢には影響を与えないとしており、安全保障上の備えは維持しつつも、象徴的な対立手段を減らす形となっています。
2024年の放送再開と、6月11日の停止
韓国政府は、前大統領ユン・ソクヨル氏が率いていた時期の2024年6月に、DPRKに向けた拡声器放送を再開しました。いわゆる対DPRK宣伝放送は、国境地帯での対立を象徴する手段として、南北関係に影を落としてきました。
その後、韓国国防省は、南北関係への信頼を取り戻し、朝鮮半島の平和を進めることを目的に、6月11日に対DPRK拡声器放送を停止したと明らかにしています。今回の撤去開始は、放送停止に続くさらなる緊張緩和のシグナルといえます。
「停止」から「撤去」へ 象徴が持つ意味
放送の「停止」は、政治的な状況次第で再開できる余地を残しますが、拡声器そのものの「撤去」は、より踏み込んだ意思表示と受け止められます。拡声器撤去には、次のような狙いがあるとみることもできます。
- DPRKに対し、対立の象徴を減らす用意があることを示す
- 国内外に、緊張緩和と対話の余地を広げたいという姿勢をアピールする
- 軍事境界線付近での偶発的な刺激要因を減らし、情勢の安定化を図る
物理的な設備を片付けることは、政策変更だけでは伝わりにくいメッセージをわかりやすく示す効果もあります。
今後の南北関係と朝鮮半島情勢の焦点
今回の措置によって、すぐに本格的な南北対話が再開されるかどうかは不透明です。それでも、軍事境界線沿いの象徴的な施設を整理する動きは、緊張の階段を一段下りるシグナルとして注目されています。
今後の焦点となるのは、
- DPRK側がこの動きにどう反応するのか
- 双方がさらなる信頼醸成措置に踏み出すのか
- 朝鮮半島全体の安定と安全保障環境にどのような影響が及ぶのか
韓国軍による拡声器撤去は、規模としては小さく見えるかもしれませんが、朝鮮半島の緊張をめぐる国際ニュースの中で、今後の展開を占ううえで見逃せない動きとなりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








