イスラエル、ガザでの戦争目標を「例外なく」達成へ 人道危機と和平構想は
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が、ガザでの戦争目標を「例外なく」達成すると表明し、悪化する人道危機の中で軍事作戦と外交交渉の行方に改めて注目が集まっています。
ネタニヤフ首相、「3つの戦争目標」を改めて強調
ネタニヤフ首相は週明けの閣議で、今週中にイスラエル国防軍(IDF)へガザでの3つの戦争目標を達成するよう指示すると述べました。その3つとは、敵の壊滅、人質の解放、そしてガザ地区が再びイスラエルを脅かすことがない状態を確保することだとしています。
首相は、これらの目標を「例外なく」実現すると強調し、安全保障閣議を招集してIDFの次の作戦について協議する考えも示しました。一方で、ガザでは人道状況の悪化が続き、飢餓や栄養失調による死者が増えているとされており、軍事目標と人道的配慮をどう両立させるのかが大きな課題となっています。
停戦交渉の決裂と作戦拡大の観測
こうした発言は、ハマスとの間接的な停戦交渉が決裂したあと、イスラエルが今後どのような方針をとるのかをめぐる憶測が高まる中で出てきたものです。イスラエルの民放チャンネル12は首相府の関係者の話として、ネタニヤフ首相がガザ地区での攻勢を拡大し、同地区を全面的に掌握する方向に傾いていると伝えました。
米国特使とイスラエル、人質解放と終戦への「共通理解」模索
一方、外交面では、米国の中東担当特使スティーブ・ウィトコフ氏が週末にイスラエル人の人質の家族と面会し、ワシントンがイスラエル政府と協力して紛争終結に向けた計画づくりを進めていると説明しました。
その後、イスラエルの高官は、ネタニヤフ首相とウィトコフ氏の会談を踏まえ、米国とイスラエルの間で「共通の理解」が形になりつつあると述べています。報道によれば、両者は一時的な停戦から一歩進め、次の3点を柱とするより包括的な枠組みを目指すことで一致しました。
- すべての人質の解放
- ハマスの武装解除
- ガザ地区の非軍事化
二国家解決に向けた新たなロードマップ
地域の仲介国も動きを強めています。火曜日には、カタールとエジプトが、フランスとサウジアラビアによる共同宣言を支持すると表明しました。この宣言は、イスラエルとパレスチナの二国家解決に向けたロードマップを掲げています。
計画では、ハマスに対して武装を放棄し、欧米の支援を受けるパレスチナ自治政府にガザの統治を委ねるよう求めています。ガザの「戦後秩序」を誰が、どのように担うのかという問題が、国際社会の主要なテーマになっていることがうかがえます。
ハマスの姿勢:「武装は維持」も統治から退く可能性
ハマス側はこれまで、武装を手放すことはないと繰り返してきましたが、仲介役に対し、ガザの統治については党派色のない統治機構に道を譲る用意があるとも伝えられています。
ただしハマスは、いかなる戦後の枠組みも「外国勢力に押しつけられる」のではなく、パレスチナの人々どうしの合意によって決まるべきだと主張しており、外部から描かれた計画をそのまま受け入れる姿勢には慎重です。
読み手に残る問い:誰が、何を優先するのか
軍事作戦の継続、人質の解放、人道危機の深刻化、そして二国家解決に向けた外交案と、ガザをめぐる争点は複雑に絡み合っています。今回の動きを踏まえ、私たちが考えてみたいポイントを挙げてみます。
- イスラエルの「3つの戦争目標」と、人道的な懸念はどのように両立しうるのか
- 米国や地域諸国が描くロードマップは、現地の人々の意思をどこまで反映しているのか
- ガザの統治をめぐる議論は、長期的な安定と共存につながる方向へ進んでいるのか
現地から伝えられる断片的な情報の裏側には、さまざまな利害や恐怖、そして希望があります。ニュースを追いながら、自分なら何を優先してほしいか、静かに考えてみることが求められているのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








