タイ政局:ブムジャイタイ党が政権樹立へ協議 憲法改正と早期解散を公約
タイで政局が大きく動いています。ブムジャイタイ党が政権樹立を目指し、野党勢力と連立協議を進めていることが明らかになりました。憲法改正やカンボジアとの国境問題、早期の議会解散を掲げるこの動きは、タイ政治の行方を考えるうえで注目されています。
ブムジャイタイ党、最大野党と連立協議
タイのブムジャイタイ党は、金曜日に発表した声明で、他の政党と政権樹立に向けた協議を進めていると明らかにしました。声明によると、同党はタイ議会で最大勢力となっている野党、ピープルズ党 People's Party の要求を受け入れることで合意し、その見返りとして同党からの支持を得る方針です。
党を率いるのは副首相でブムジャイタイ党党首のアヌティン・チャーンウィーラクン氏です。報道には、2024年8月にバンコクの議会で撮影されたアヌティン氏の資料写真が添えられています。
多数派づくりのカギを握る存在に
タイの議会制民主主義では、単独で過半数を握る政党が少ないため、複数の政党が連携して多数派を形成することが一般的です。最大野党との合意を取り付けつつあるブムジャイタイ党は、新たな政権づくりのカギを握る存在となりつつあります。
新政権が掲げる三つの優先課題
ブムジャイタイ党は、仮に政権を担う場合の優先課題として、次の三点を挙げています。
- 憲法改正に向けた手続きの開始
- カンボジアとの国境をめぐる係争の解決
- 議会を四か月以内に解散すること
まず、憲法改正に向けた動きは、タイの政治制度そのものを見直す可能性を含んでいます。どのような内容の改正が議論されるのかは今後の焦点ですが、権力の仕組みや選挙制度に変化をもたらす可能性もあります。
また、隣国カンボジアとの国境をめぐる争いの解決を優先課題に掲げたことは、地域の安定と両国関係の改善に向けたメッセージと受け止められます。国境問題の沈静化は、人やモノの行き来、観光や経済活動にも影響し得るテーマです。
さらに、議会を四か月以内に解散するという公約は、あくまで短期間の政権運営を前提に、比較的早い段階で有権者の信を問う意思を示すものといえます。暫定的な体制としつつ、その間に憲法や国境問題への道筋をつけたい思惑もうかがえます。
ペートンターン首相解任で一気に流動化
こうした政権協議の動きは、同じ金曜日に起きたペートンターン・シナワトラ首相の解任を受けたものです。タイの憲法裁判所はペートンターン氏を首相の職から解任し、その直後からブムジャイタイ党は各党との会合を相次いで開いているとされています。
トップの空白が生じたことで、誰が新たな多数派をまとめ、どのような形で政権を構成するのかが、タイ政局の最大の関心事となりました。ブムジャイタイ党が他党の支持を取り付けられるかどうかは、今後の政治の安定と政策の方向性を左右します。
タイ政治はどこへ向かうのか
今回の動きは、単なる政権交代にとどまらず、タイの民主主義のあり方そのものにも関わるテーマです。憲法改正、国境問題の解決、そして早期の議会解散という三つの柱は、それぞれが国内世論と国際社会の両方から注目される論点でもあります。
四か月という限られた時間で、どこまで制度改革や外交課題に道筋をつけられるのか。短命な暫定政権に終わるのか、それとも次の選挙に向けた新たな政治勢力の土台づくりとなるのかは、これからの交渉の進み方にかかっています。
政権づくりのプロセスそのものが、民主主義の成熟度や政治文化を映し出す鏡になります。タイ発のこの政局は、東南アジアの政治ダイナミズムを考えるうえで、国際ニュースとしても今後しばらく目が離せないテーマと言えそうです。
Reference(s):
Thailand's Bhumjaithai talking to parties in bid to form government
cgtn.com








