ドーハ緊急アラブ・イスラム首脳会議、イスラエルの国連資格停止を要請
カタールの首都ドーハで開かれた緊急のアラブ・イスラム首脳会議は、カタールへの最近の攻撃を強く非難し、イスラエルの国連加盟資格の停止を求めるなど、国際社会に厳しい対応を呼びかけました。2025年の中東情勢をめぐる国際ニュースとして、各国の今後の動きが注目されます。
ドーハで緊急首脳会議、カタール攻撃を一斉に非難
ドーハで開かれた緊急のアラブ・イスラム首脳会議は、カタールのタミム・ビン・ハマド・アール・サーニ首長が議長を務め、アラブ諸国やイスラム諸国の首脳、要人、国際機関の代表らが出席しました。
首脳会議の最終コミュニケ(共同声明)は、ドーハの住宅地が受けたイスラエルの攻撃について、国際法に反し、地域と世界の平和に対する深刻な脅威となる明白な侵略行為だと位置づけました。
参加国の指導者たちは、カタールの主権、安全、安定への揺るぎない支持を改めて表明し、今回の攻撃に対してカタールがとりうるあらゆる措置を支持すると強調しました。
イスラエルの国連加盟資格停止をOICに要請
共同声明は、国際社会による責任追及を求める一環として、イスラム協力機構(OIC)に対し、イスラエルの国連加盟資格の停止に向けた連携を進めるよう要請しました。首脳らは、イスラエルが国際法や国連決議に違反し続けていると非難し、その行為を理由に挙げています。
国連加盟資格の停止は極めて踏み込んだ要求であり、アラブ・イスラム諸国がイスラエルに対する政治的圧力を一段と強めようとしている姿勢を示すものといえます。
中立仲介役カタールへの攻撃とガザ停戦への影響
首脳らは、ガザでの停戦協議やより広い和平努力に触れ、カタールが中立的な仲介役を担ってきたと評価しました。そのうえで、そうした仲介国を標的にすることは、停戦協議を直接揺るがし、和平プロセス全体を損なうものだと懸念を示しました。
共同声明は、イスラエルによるジェノサイドや民族浄化、飢餓や包囲、入植活動や拡張政策などと表現される一連の行為を強く非難し、和平の可能性そのものを危うくしていると警告しました。
タミム首長は会議で、今回の会議は地域に影響を及ぼしているイスラエルの国家テロ行為に対して明確なメッセージを発するものだと述べました。また、ソーシャルメディアXへの投稿では、会議の成果が今後の集団的な行動と調整を強化し、アラブ・イスラム世界の結束と共通の立場を一段と固めると強調しました。
国際社会への具体的な呼びかけ
共同声明は、イスラエルに責任を負わせるための具体的な国際行動を求めています。主なポイントは次のとおりです。
- イスラエルに対する制裁措置の検討・実施
- イスラエルへの武器供与の停止
- イスラエルとの外交関係・経済関係の見直し
- 国際法および国連決議違反に対する責任追及
こうした要求は、単なる政治的メッセージにとどまらず、各国がどこまで踏み込んだ対イスラエル政策を取るのかという現実的な判断を迫る内容になっています。
パレスチナ国家樹立と二国家解決への支持
アラブ・イスラム首脳らは、1967年の境界線に基づき、東エルサレムを首都とするパレスチナ国家の樹立を支持する立場を改めて確認しました。いわゆる二国家解決の実現に向け、政治的・法的な枠組みを再度明確にした形です。
共同声明は、二国家解決の履行に焦点を当てた国際会議が近くニューヨークで開催されることを歓迎し、その場で具体的な前進が図られるべきだと期待を示しました。また、カタールによる仲介、人道支援、アラブ・イスラム世界の結束強化への貢献を称賛しています。
広がる連携と、問われる国際社会の対応
今回の首脳会議には、アラブ・イスラム諸国の首脳や高官、地域・国際機関の代表が参加し、カタールとの連帯とイスラエルへの強いメッセージを打ち出しました。これは、中東・イスラム世界が歩調を合わせてイスラエルに圧力をかける新たな局面に入ったことを印象づけます。
一方で、制裁や武器供与停止、国連加盟資格停止といった要求をどこまで具体化できるかは、各国の利害や安全保障上の計算にも左右されます。イスラエルとの関係を見直す動きがどこまで広がるのか、そして国連や主要国がこの呼びかけにどう応じるのかが、今後の焦点となりそうです。
ドーハでの緊急会合が示したのは、カタール攻撃をきっかけに、アラブ・イスラム世界がこれまで以上に結束を強めようとしている姿です。国際社会が、法の支配と人道をどう守るのか。その問いがあらためて突きつけられています。
Reference(s):
Arab-Islamic summit urges suspension of Israel's UN membership
cgtn.com








