トランプ米大統領がバグラム基地返還を要求 アフガニスタンは強く反発
米国のドナルド・トランプ大統領が、アフガニスタンに対しバグラム空軍基地の「返還」を強く求め、「応じなければ悪いことが起きる」と威嚇する発言を行いました。これに対し、アフガニスタン側は一斉に反発し、外国軍の再駐留は断固として受け入れない姿勢を示しています。
トランプ大統領「返さなければ悪いことが起きる」
トランプ大統領は今週末、SNS「Truth Social」に投稿し、バグラム空軍基地をめぐってアフガニスタンを名指しで威圧しました。
投稿では、アフガニスタンが基地を米国に返還しなければ「BAD THINGS ARE GOING TO HAPPEN!!!(悪いことが起きる)」と大文字で警告し、「バグラム空軍基地を建設したのは米国であり、それを取り戻さなければならない」と主張しました。
同じ土曜日、ホワイトハウスで記者団に対しても、米国がバグラム空軍基地の再取得をめぐってアフガニスタンと協議中だと述べ、「我々はあの基地を取り戻したい。できるだけ早く、今すぐにでもだ」と語っています。
アフガニスタン側は「外国軍再駐留は認めない」と一線画す
こうしたトランプ大統領の発言に対し、アフガニスタン政府関係者は相次いで反発し、米軍を含む外国軍の再駐留は受け入れないと強調しました。
情報機関高官「現在の体制を守る」
アフガニスタン情報総局(GDI)第一副長官のムッラー・タジミール・ジャワド氏は、米国によるバグラム空軍基地の再掌握を求める声に対し、「政府は現在の体制を守る」と述べ、既存の支配体制と安全保障構造を維持する考えを示しました。
国防相「20年でも戦う準備がある」
国防相のモハンマド・ヤアクーブ・ムジャヒド氏はメディアに対し、より踏み込んだ表現で警告しました。
同氏は「われわれの答えは明確だ。もしあなたがた(米国)が去らず、基地を求めるのであれば、さらに20年でも戦う準備がある」とし、外国軍の再駐留を試みるいかなる動きにも武力を含む抵抗で応じる姿勢を示しました。
外務省高官「対話に軍事再占領は含まれない」
アフガニスタン外務省の政治局長ザキル・ジャラリー氏も、バグラム空軍基地をめぐる米国の意図を否定的に捉えています。
ジャラリー氏は、アフガニスタンの人々は「自国領土に外国軍が駐留することを決して受け入れてこなかった」と述べたうえで、ワシントンとの対話が行われる余地はあっても、「そこに軍事的な再占領は含まれない」と強調しました。
バグラム空軍基地とは何か
バグラム空軍基地は、首都カブールの北方に位置する戦略拠点で、過去のアフガニスタン紛争において米軍の主要基地として機能してきました。軍事作戦の指揮や兵站、情報活動の中心となった場所であり、その存在は米国の対テロ戦略とアフガニスタンの主権をめぐる象徴とも言えます。
そのため、基地の「返還」を求めるトランプ大統領の発言は、単なる施設の管理権問題を超え、アフガニスタンの主権、治安、さらには地域全体の安全保障に直結するテーマとして受け止められています。
緊張が高まる中で問われるもの
トランプ大統領の強い言葉と、アフガニスタン側の「20年でも戦う」という応酬は、両者の間に深い不信が残っていることを改めて浮き彫りにしました。
- 米国側は、バグラム空軍基地を戦略資産として再び活用したい思惑を隠していません。
- アフガニスタン側は、外国軍の駐留再開が主権侵害につながると警戒しています。
いずれの側も強硬なレトリックを用いることで自らの立場を明確にしていますが、誤算が重なれば、緊張が実際の軍事衝突に発展するリスクも否定できません。
国際社会はどう向き合うべきか
今回のバグラム空軍基地をめぐるやり取りは、アフガニスタンをめぐる米国の関与のあり方、そして主権国家の安全保障を誰がどのように決めるのかという根源的な問いを突きつけています。
今後、アフガニスタン周辺の国々や国際社会が、どのような形で対話と仲介に関わるのかが注目されます。強い言葉の応酬が続くなかでこそ、当事者双方が「威嚇」ではなく「交渉」を選び取れるかどうかが、地域の安定にとって重要な分岐点になりそうです。
Reference(s):
Trump threatens Afghanistan over Bagram; Afghans rebuke U.S.
cgtn.com








