香港国家安全法めぐり米国報告書に反発 香港側「投資環境は依然良好」
米国務省が公表した年次の投資環境報告書で、香港の国家安全法などに疑問を投げかけたことに対し、中国外交部駐香港特派員公署と香港特別行政区政府が、そろって強く反発しました。香港側は、国家安全関連の法整備によってむしろ繁栄と安定が高まり、国際ビジネス拠点としての魅力も維持・向上していると主張しています。
この記事のポイント
- 米国務省の投資環境報告書が、香港の国家安全法やビジネス環境を批判的に描写
- 中国外交部駐香港特派員公署は、報告書は香港を中傷するもので容認できないと表明
- 香港政府も強い不満を示し、データ上は投資先としての魅力が維持・拡大していると強調
米国務省の投資環境報告書に中国側が強く反発
現地時間の日曜日、中国外交部駐香港特派員公署と香港特別行政区政府は相次いで声明を発表し、米国務省の年次投資環境報告書を厳しく批判しました。報告書は、香港の国家安全法や保全国家安全条例がビジネス環境に影を落としているとする見方を示したとされ、香港側はこれを「中傷」と受け止めています。
特派員公署の報道官は、香港国家安全法と保全国家安全条例の実施によって、香港の繁栄と安定が一層確保されており、投資・ビジネスの拠点としての魅力はむしろ高まっていると指摘しました。
「香港の投資魅力はむしろ強化」との見方
報道官は、国家安全を守る法制度の整備が、社会の安定と予見可能性を高め、そのことが企業活動にとってもプラスに働いていると強調しました。そのうえで、香港は今も世界の企業や投資家にとって有力な選択肢であり、国際金融・ビジネスセンターとしての立場は揺らいでいないと述べました。
また、報告書で示されたという懸念に対し、香港側の立場から見れば、法制度は秩序あるビジネス環境を支える基盤であり、その評価は一面的だと主張しています。
米国に「内政干渉の中止と制裁撤回」を要求
特派員公署の報道官は、米国はこれまで関税や制裁措置をたびたび振りかざし、国際投資と貿易に制度的な障壁を設けてきたと指摘しました。さらに、専門人材向けのビザに高額な料金を課していることにも触れ、そうした状況にある米国が香港のビジネス環境について無責任な発言をする立場にはないと批判しました。
そのうえで、米国に対し、中国の主権と香港の法治を真剣に尊重し、香港に対する各種制裁を撤回するとともに、いかなる形でも香港事務や中国の内政に干渉することをやめるよう求めました。
香港政府も「偏った主張」として報告書に反論
同じく日曜日、香港特別行政区政府の報道官も声明を発表し、米国務省の報告書に強い不満と断固たる反対を表明しました。報道官は、報告書には香港のビジネス環境に関する偏った主張が含まれており、香港国家安全法と保全国家安全条例についても、根拠のない虚偽の非難が繰り返されていると批判しました。
さらに報道官は、さまざまなデータが、香港のすぐれたビジネス環境が依然として世界の企業、投資家、資本を強く引きつけていることを明確に示していると強調しました。
香港政府は今後も、一国二制度の枠組みのもとで自由港の地位を堅持しつつ、「スーパ ーコネクター」や「スーパーバリューアダー」としての役割を十分に発揮し、国家全体の発展計画に積極的に融合していくとしています。
日本の読者にとっての意味
今回の動きは、米国による投資環境評価と、それに対する香港・中国側の強い反論という構図が鮮明になった事例と言えます。アジアでのビジネス展開を検討する企業や投資家にとって、こうした評価や主張の違いがどのように示されるかは、今後の判断材料の一つとなり得ます。
企業や投資家は、各国が公表する報告書や、香港当局の説明、現地の法制度や市場の動向など、さまざまな情報を組み合わせて、中長期的なリスクと機会を見極めていくことが重要になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








